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第115回マーケティングサロンレポート「あらためて地域活性化における地域ブランディングの役割を考える」

#いまマーケティングができること

第115回 マーケティングサロン:オンライン
「あらためて地域活性化における地域ブランディングの役割を考える」
 
日程:2020年9月25日(金)19:00-20:30
場所:Zoom使用によるオンライン開催
ゲスト:大阪市立大学 経営学研究科 教授 小林 哲 氏
サロン委員:小野 和美・副田 治・山口 夕妃子
 
【サロンレポート】
 地域マーケティングと地域ブランディングの違いについて考えてみましょう。ということから講演はスタートしました。
 地域マーケティングは、地方政府が財政難に陥った1980年代にアメリカで注目されるようになりますが、同じ頃、マーケティングのメインストリームでは、ブランド・エクイティ概念に象徴される戦略的ブランド管理が関心を集めます。
 地域ブランディングは、この戦略的ブランド管理の考え方を地域マーケティングに取り入れたものですが、地域マーケティングでは、当該地域の経済活動の活性化や税収の増加を直接のゴールとしています。一方、地域ブランディングでは、それと同時に、さらに言えばそれ以上に、ブランドとしての地域の価値を高めることを第一の目的とし、高められた地域ブランド力をテコに地域経済活動の活発化や税収の増加を図ろうとするところに両者の違いがあります。
 日本の地域ブランド研究は、地域産品のブランディングと地域空間のブランディングの大きく2つの分野に分かれています。前者の地域産品のブランディングは、ビジネスにおける製品のブランディングと類似しているため、海外にはほとんど存在せず、日本固有の研究なのですが、なぜ日本で地域ブランディングとしてそれを研究しているかは面白い視点だと言えます。なお、後者の地域空間のブランディングには、シティプロモーションやシティセールスの考え方も含まれます。
 ただし、これら2つのブランディングは独立したものではなく、補完的でいかに相乗効果を発揮するかが重要です。たとえば、「富士宮やきそば」の知名度を高めた富士宮やきそば学会は、「富士宮やきそば」の売上をあげることではなく、富士宮市の活性化が当初からの目的でした。すなわち、「富士宮やきそば(地域産品)」のブランディングは、「富士宮市(地域空間)」のブランディングのための手段なのです。その他にも、地域ブランディング資源のリフレーミング、地域ブランドの鮮度向上、地域ブランド・マネジメントにおける社会関連資本の重要性などについて講演いただきました。
 
【サロンを終えて】
 コロナ禍の中でサロン開催もオンラインになり、地域関係なく、参加できる環境は新鮮でした。ブレイクアウトセッションを使った少人数のディスカッションも行うことができ、本学会のサロンらしく、講師とのディスカッションができたのではないかと思います。
 

集合写真
 
(文責:山口 夕妃子)

 
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