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研究報告会レポート

第8回ソロモン流消費者行動分析研究報告会レポート 連続模擬講義「『1からの消費者行動』を小石川ファミリーと学ぼう!」(第5回)

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連続模擬講義「『1からの消費者行動』を小石川ファミリーと学ぼう!」(第5回)
日 程:2016年7月28日(木)18:40-21:10
場 所:法政大学 市ヶ谷キャンパス ボアソナードタワー25階 研究所会議室5
 
構成:
1. 18:30〜19:40 第9章 店頭マーケティング―売れるお店はどうやってつくる?(50分講義、20分質疑)
 講師:水越 康介(首都大学東京大学院 社会科学研究科 准教授)
(19:40〜19:50 休憩)
2. 19:50〜21:00 第10章 アイデンティティ―消費で自己表現をしている!?(50分講義、20分質疑)
 講師:鈴木 智子(京都大学大学院 経営管理研究部 特定准教授)
 

【報告会レポート】
 本研究会では、研究会メンバーにより執筆した教科書『1からの消費者行動』を用いて、著者による模擬講義を行っています。今回は第9章と第10章の模擬講義です。
 前半は、第9章の著者である水越先生の店頭マーケティングに関する講義です。冒頭では、ショッピングモールで開催されるイベントを取り上げながら、店頭マーケティングの意義や位置づけについての検討が進められました。その上で、教科書のショートケースを朗読し、講義が想定している店頭のイメージを共有したうえで、具体的な内容に踏み込んでいきます。店頭マーケティングにおいて強い影響力を有する「状況」については、CMなどのコミュニケーション情報、店舗レイアウトなどの購買状況、製品の使用状況という三つの視点からの整理が行われました。具体的な事例からそれぞれの重要性が強調されていきます。続いては、インストア・マーチャンダイジングに関する解説です。非日常感を演出しているラスベガスのホテルを例に、気分を高揚させることで非計画購買を引き起こす有効性が指摘されました。その後、店舗レイアウトや棚割りなどの視点から具体的な店舗の取り組みなどにも言及が及びます。講義のまとめとして、我が国における非計画購買率の高さを確認したうえで、改めて店頭マーケティングの重要性が示されました。講義全体を通した丁寧なお話に、「非常に分かりやすかった」という参加者の方からの感想も聞かれました。

 
水越先生
 

 後半は第10章の著者である鈴木先生によるアイデンティティに関する講義です。ブランドにおけるアイデンティティの重要性を理解し、マーケティング実務との結びつきを確認することから講義が始まります。続いて、自己のイメージと一致するイメージを持つモノやサービスを選択するという自己イメージ一致モデルの紹介です。教科書のショートケースの内容に触れながら、消費全般とアイデンティティとの関係が整理されていきます。また、「拡張自己」などを取り上げ、いかに消費がアイデンティティ形成に影響を及ぼしていくかについての解説も進められました。講義中、マーケティング実務と結びついた具体的な事例に参加者の方が引き込まれている様子が印象的でした。特に理想自己や性役割についての解説において取り上げられた「エビちゃん現象」には、質疑応答においても関連した質問が数多く寄せられました。活発な議論からマーケティングとの関係が一層明らかになったように感じられます。アイデンティティという難しいテーマながら、初学者にも分かりやすい具体的な事例が織り交ぜられた講義は、実務家の方だけでなく、参加されていた若手の教員の方々にとっても大いに参考になったのではないでしょうか。
 
鈴木先生
 
(文責:石井裕明)

 
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