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研究報告会レポート

第15回地域活性化マーケティング研究報告会レポート「MBA学生による地域活性化のプランニング」

第15回地域活性化マーケティング研究報告会 > 研究会の詳細はこちら

テーマ:「MBA学生による地域活性化のプランニング」
報告者:青山学院大学大学院 国際マネジメント研究科(MBA課程)学生グループ
日 程:2019年1月26日(土)10:00-12:00
場 所:青山学院大学 青山キャンパス 17号館8階 大学院国際マネジメント研究科「青山ビジネススクール(ABS)」17801教室

 

【報告会レポート】
 今回の研究報告会は、青山学院大学大学院 国際マネジメント研究科(MBA課程)のマーケティング専門科目「地域活性化のプランニング」(宮副謙司教授が担当)の授業で受講生がグループで自主的に定めた地域を現地調査し、その地域資源に着眼し地域価値に仕立て、それをいかに伝達・提供するかの戦略プランニングを行った成果を、学会員に向け発表する機会としました。
 
 地域活性化の戦略プランニング対象地域と学習成果発表者
(1)長野県峰の原高原:松島祐介、水野有己、松本英高
(2)茅ヶ崎:佐野健、西村紗智、岸文彦
(3)川越:井上隆央、伊地知正行、古賀晋也
(4)伊予西条:西垣一成、小林慎治、長谷川滋、サイ・シンケツ、川口徹
(5)指宿:丸山義弘、八巻信貴、渡邊幸平、杉山宏一
(いずれも青山学院大学大学院国際マネジメント研究科「地域活性化のプランニング」受講生)
 
 峰の原高原は標高1500mの高原にペンションが多く存在する地域ですが、学生グループの戦略プランニングとしては、従来のスポーツアスリート滞在から客層をかえて働き方改革を進める企業の滞在型ワーク&ホリデイ利用に用途をシフトすることで、利用客や利用期間が増加し、消費額も高まるとの活性化案が示されました。
 茅ヶ崎グループも、働き方改革に着目し、茅ヶ崎住民の東京への従来型通勤を改め、数々の新しい発想で、より茅ヶ崎の自然環境の良さを楽しみ、仕事と自由時間を有効に活かせる生活スタイルと、そのコンセプトでの街づくりを提案しました。
 川越グループは、当地の昼夜人口差のない特性に着目し、川越に通学する学生を地域資源として生かすとともに、市南部にある文化・ビジネスの交流施設を活用することで、現在の駅北側の歴史文化エリアだけに集中する観光客を市域全体にも回遊させ、地域との交流の機会を増やす活性化戦略を策定しました。
 伊予西条グループは、現地に赴いたフィールドリサーチ(2018年11月)を踏まえ、食と農や、石鎚山などの地域資源を生かす新しい観光プランを策定しました。その内容は具体的で説得性の高い案に仕上がっていました。
 指宿グループは、温泉・ハワイといった既に浸透した指宿イメージを超えて、外国人向けの医療観光による新しい地域価値の創造を示すとともに、カスタマージャーニー発想でICTを活用するコミュニケーションプランも提案しました。
 
 当日の研究会には観光ビジネスの専門家、地域で活性化に取り組む起業家も複数参加されており、専門分野や実践の観点からのディスカッションが活発に行われました。
 
【報告会を終えて】
 今回のMBA学生たちのプランニング内容は、従来の地域活性化プランニングで多く見られるような地域ブランドやイベント企画にとどまらず、「働き方改革」や「地方と東京の関係交流促進」など、社会人学生ならではの視点で時代テーマや社会課題を捉えたものになっています。
 また、これだけ複数の地域についての活性化戦略プランニングを一堂にみると、すでに一定の観光知名度があり集客のある地域の新たな活性化策もあれば、これから新たに取組む活性化策もあり、それぞれの立場での地域活性化の戦略モデルが明らかになったように思います。
 このようなMBA学生の地域活性化プランニングの成果発表は、来年度以降も学会研究会で定例開催とし、さらに青学ビジネススクールだけでなく他大学学生の参加も促していきたいと思っております。
 

写真左より、長野県峰の原高原グループ、茅ヶ崎グループ
 

写真左より、川越グループ、伊予西条グループ
 

写真左より、指宿グループ、会場の全体風景
 
(プロジェクトリーダー:宮副 謙司)

 
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