第6回サービス・マネジメント研究報告会レポート「COVID 19ハザード下のワークショップ型営業におけるパフォーマンス評価(WOODONEの事例から)」 |
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第6回 サービス・マネジメント研究報告会(オンライン) > 研究会の詳細はこちら
テーマ:COVID 19ハザード下のワークショップ型営業におけるパフォーマンス評価(WOODONEの事例から)
日 程:2020年11月16日(月)18:30-20:40
場 所:ZOOMによるオンライン開催
配信場所:株式会社ウッドワン ウッドワンプラザ大阪
- WOODONEの営業戦略
・ウッドワン について(会社紹介、大阪における営業環境について)
報告:鈴木菜々華氏 株式会社ウッドワン 営業本部 大阪支店 - 物件K(大阪府豊中市)の営業戦略
・プラン提案について(コンセプト、ビジョン、ウッドワン採用の戦略など)
報告:山本泰氏 株式会社オリオン 専務取締役 - WOODONE のワークショップ型営業
・「私が営業現場に!?」 顧客と同じ場でのトータル・コーディネート営業について
報告:宮田恵氏 株式会社ウッドワン 営業本部 ウッドワンプラザ大阪 - ディスカッション「WOODONE 新営業スタイルの構築」 参加者と共に
【報告会レポート】
今回は、集合住宅のうち1部屋(2部屋をワンフロアーに)リフォーム工事の計画から施工までをトータル・プロデュースした営業活動の事例紹介をメイン・コンテンツとして、人的接触活動が限定される営業活動からどのような価値を提供できたのか、3部構成のプレゼンテーションを行いました。
まず、鈴木氏から自社沿革などをムービー「THE WOODONE QUALITY」https://youtu.be/tPOKOJFns7M の紹介と合わせて説明され、人間力と熱意で営業を進めているプロフィールを説明されました。ルーキー女性営業担当者として、男子社員には負けないライバル心や多くの顧客から信頼を得るために、これからもどんどん積極的に人的接触を進めていく意気込みを清々しくアピールされました。
次に元請会社の山本氏からは、今回の案件受注がウッドワンの営業とショールームそれぞれの女性担当者の育成と、これまでに無い機動的な営業活動によって顧客(施主・入居者)への価値と喜びの提供を目指していたこと。そのためは、業界でこれまでに行ってきている請負チャネルでは完遂できないこと。ウッドワンの商品価値を誰よりも実感して、その納入のためには他社の製品や扱いアイテム以外のコーディネートをメーカー主導で行うことの重要性などを説明されました。その意味で、営業担当者とショールーム担当者が顧客と同じ場で製品を選定するワークショップ型の営業の価値を、力説されました。
そのあと宮田氏からは、今回のリフォーム工事においては、ウッドワンの自社製品のコーディネートを起点にしながら、元々他社で選定していたアイテムも自社製品の意匠や色などとの調和性を重視して提案することで、自社製品で再選定するようなコミュニケーションを取って顧客の信頼をどんどん向上させたことが紹介されました。また、自社では扱わない製品などについても、レイアウトや自社の意匠と合わせた選定を助言することで、スペース全体のコーディネートを顧客と同じ場で協業して最終的に提案に盛り込む営業スタイルを紹介されました。まさにショールームから飛び出した新しい営業スタイルを展開されたわけです。
参加者とのコミュニケーションでも、活発な意見交換がなされました。
実際に建材メーカーの顧問をしながら自らも自宅の新築を計画している参加者からは、この業界におけるメーカーの営業担当者が持つ商品情報や提案材料についての「限定性=自社以外の幅広い知識を持ち合わせてない」を指摘されました。ファッションブランドに勤務する参加者からは、街の保険の相談サービスのように幅広い他社比較情報を即時に紹介しながらベストチョイスの商品提案をしていくような営業コミュニケーションの重要性を指摘され、コロナハザード禍でメーカーが作ったものを一方的に売る人的接触活動が機能しにくい現状におけるコミュニケーションを確保するのかについて、営業活動のチャンスとタイミングの課題を指摘されました。
今回の事例では、元請会社が主導でメーカーと顧客を同じ場で商品を選定する営業活動をプロデュースするものでしたが、営業担当者とショールーム担当者それぞれの営業活動におけるパフォーマンスの評価モデルについて、研究会で引き続き取り上げて行きたいと考えております。
コーディネート兼報告:向井光太郎(相愛大学人文学部 サービス・マネジメント研究会リーダー)