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研究報告会レポート

第4回アート・イン・ビジネス研究報告会レポート「企業によるアート支援の取り組みとビジネスへの効果」

#いまマーケティングができること

第4回アート・イン・ビジネス研究報告会(オンライン) > 研究会の詳細はこちら
テーマ:企業によるアート支援の取り組みとビジネスへの効果
報告者:山口 祐樹 氏(マネックスグループ コーポレートコミュニケーション室 デザインディレクター)
    杉山 博一 氏(オシロ 代表取締役社長)
司会・ファシリテーター:大西 浩志(東京理科大学)
日 程 :2021年10月22日(金)18:00-19:30
場 所:Zoomによるオンライン開催
 
【報告会レポート】
 第4回アート・イン・ビジネス研究報告会をオンラインで開催し、25名ほどにご参加いただきました。本研究会は、これまでアート・マネジメントやアート・マーケティングといった領域で蓄積されてきた知見と実際のビジネスとの懸け橋となる研究を目的としております。今回の報告会では、アートが実際のビジネスにどのように活用されているのか、企業がオフィスにアート展示したり従業員がアートと関わる機会を設けることによる、ビジネスへの効果などについての事例をご紹介いただき、参加者によるディスカッションを行いました。
 
 最初に、マネックスグループの山口氏の報告では、2008年より、現代アートの分野で活躍するアーティストを対象に、本社プレスルーム壁面に制作する平面作品案を一般公募し、受賞者の作品を約一年間、展示するプログラム「ART IN THE OFFICE』の取り組みをご紹介いただきました。本取り組みは、「マネックスの顔」となる側面としてアート作品が統合報告書やSNSなどパブリシティに活用される効果、また、アーティストと社員が社内ワークショップを通じて「交流」することの双方における効果、そして製作された作品(過去の受賞者の作品も含む)が社内に展示され「アートのある日常」となり、オンライン証券サービスを中心とする当社が常に新しいことにチャレンジする企業風土を、社員にリマインドし自分事化につながることの効果をご説明いただきました。
 
マネックスグループ山口氏の報告の様子
マネックスグループ山口氏の報告の様子
 
 次に、オシロの代表取締役社長杉山氏の報告では、当社の起業精神が「日本を芸術文化大国にする」というもので、作家やアーティストが表現活動をし続けていくための金銭的側面とさらに重要なエールを送る精神面のバックアップとして、熱量の高いファンと継続的な関係を構築するためのプラットフォームを提供し、実際にアーティストの精神的な支援とサポーターをつなぐ機会となっていることをご紹介いただきました。また、オフィスをアーティストに貸し出しギャラリー展開することで、「Touch the Art」という当社のコアバリューを実現しており、アーティストの援助となるだけではなく、社員が文化芸術に触れる機会を多く提供することは、経営者として「社員のことを思えば、オフィスにアートを飾るのは自然なこと」という貴重なご意見もいただきました。
 
オシロ杉山氏の報告の様子
オシロ杉山氏の報告の様子
 
 今回は、アート製作や展示を企業活動に取り入れている取り組みをご紹介いただき、社員や社会への効果や貢献についても深く議論することができました。実際にビジネスに関わっていらっしゃるマーケティング学会会員の方々にとってもアートを取り入れるための参考にしていただける機会になったと思います。
 
 参加者の皆様ありがとうございました。
 
(報告書作成:プロジェクトリーダー大西浩志)

 
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