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研究報告会レポート

第23回地域活性化マーケティング研究報告会レポート「米国ポートランドの住民参加の街づくり-コロナ禍以降の展望」

#いまマーケティングができること

第23回地域活性化マーケティング研究報告会(リアル・オンライン併用開催) > 研究会の詳細はこちら
テーマ:米国ポートランドの住民参加の街づくり-コロナ禍以降の展望
報告者:柳澤 恭行 氏(米国オレゴン州登録建築家 / ポートランド州立大学 都市公共政策学部 シニアフェロー)
日 程:2022年7月16日(土)17:00-18:30
場 所:青山学院大学 青山キャンパス 17号館8階
大学院国際マネジメント研究科「青山ビジネススクール(ABS)」17803教室(オンライン併用開催)
 
【報告会レポート】
 全米で一番住みたい街ランキング上位に選ばれ、また世界からも都市開発の関係者が視察に訪れていたオレゴン州ポートランド市。そこでの活発な地域活性化の背景には、住民参加の街づくりの風土があった。2020年以降のコロナ禍を経て、ポートランドはどう変わりつつあるのか、新しい地域活性化の動き、住民の地域意識の底流とその変化についてポートランド在住の柳澤氏が、来日された機会に本研究会にご登壇いただき、直接に対面でお話しいただいた。(またオンラインでも参加できる併用開催として、青山学院大学の教室オンラインシステムを活用して研究会を実施した。)
 
報告概要
発表資料の一部 報告は、ポートランドの地域活性化の概要から始まり、地域住民が主体として「自ら住みたいまち」をつくりあげるプロセスが説明された。具体的な事例として、市内中心部のパイオニアコートハウススクエア駐車場からの公園化、ウォーターフロント(高速道路撤廃)やサウスウォーターフロント(倉庫跡地から再開発)など時代を経て現在までのオープンスペースの活性化などに関し、いかに地域住民が主体となって行政と関わり取り組んできたかについて述べられた。
 また、地域コミュニティの地域意識形成や政策立案のための有効な方法論として、ポートランドで実施されている「デザインシャレット」も紹介された。
 最後に、柳澤氏が日本に出発する直前に自ら自転車にて街中を移動しつつ撮影されたポートランド市内を紹介する最新動画も流され、参加者は状況を強く実感でき、ディスカッションも予定時間をこえて活発に行われた。
 
【報告会を終えて】
 宮副謙司・内海里香(2017)『米国ポートランドの地域活性化戦略』でも現地長期滞在による調査研究で考察していたが、柳澤先生より最新動向が詳しく述べられて、大変参考になった。コロナ禍を経ていくつかの都市環境変化もあるが、ポートランドの住民の基本に根付いている地域活性化の本質要因をもってすれば、数年後にはさらに新しい活性化の局面に進化をとげるものと思われる。
 
報告者:柳澤 恭行 氏 会場風景
写真左より、報告者:柳澤 恭行 氏、会場風景
 
(プロジェクトリーダー:宮副 謙司)

 
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