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顧客価値創造型営業戦略研究会

プロジェクトは2017年3月末で終了しています。

 
【研究目的】
 企業の営業力強化に対する要請は日増しに強くなっているとともに、営業に関する科学的なアプローチも盛んになって来ている。従来のセールスマンシップ論に代表される売り方に関するハウツウのみならず、マーケティング志向、あるいは経営戦略論的アプローチ等、営業に対する認識も高度化しているように思える。
 改めて言うまでもなく、「営業(Eigyo)」という研究分野は、当該研究者、実務担当者がどのような立場をとるにせよ、学際的なアプローチを必要とする分野である。すなわち、企業のマーケティング機能の一側面としての「営業」を解明するためには、経済学、心理学、社会学、政治学、文化人類学といった既存の学問領域における概念や方法論を援用するだけでなく、それらの境界領域において発展してきた行動科学、情報科学、経営科学と積極的に連携しつつ多面的に、かつ実践的に接近する必要がある。
 加えて、営業に関する研究成果も少なからず蓄積されている今日、時代の要請に応えるべく単なる関連分野からの概念・方法論の援用というレベルを超えて、営業戦略論の総合化・体系化が行われるべき時期に来ている。
 本研究の最終ゴールは、従来の営業研究内容をさらに深堀し、営業を学問として価値のある領域まで高め、将来的には「営業学」という極めて実践的な学問として体系化することである。

 

【研究方法および研究計画】
 本研究は、文献研究と事例研究の2つから構成される。前者については、日本や海外における営業研究の先行研究を整理することで顧客価値創造型営業の概念化を図る。なお、この作業は主に大学教員によって行われる。後者については、最新の企業の営業戦略の成功事例を取り上げ、オープンにされている情報分析やトップに対するインタビュー調査等によって実態を明らかにし、その理論的な解釈を顧客価値創造型営業の概念に基づいて試みる。そして、顧客価値創造型営業の理論的枠組みを浮き彫りにし、先行研究との接続を図る。さらに、実践のための営業戦略の体系化を図る。
 具体的には、 これまでの研究蓄積を踏まえ、研究会における議論を通して顧客価値創造型営業の概念化を図る。そして、概念化のための作業と並行して事例研究を実施する。取り上げる事例は、メーカー、小売業、サービス業、地方自治体、大学等であり、営業の価値創造の観点から分析し、従来のセールスマンシップ論や日本における営業の先行研究との整合性を見ながら、それらの営業の価値創造の視点から解釈する。
 なお、事例研究においては実務家との連携が重要と考えており、研究成果の一貫として、事例の理論的解釈に基づいた営業戦略論の提示に挑むものとする。

 

【研究期間】
2014年4月〜2017年3月

 

【リーダー】
佐藤 善信 関西学院大学専門職大学院 経営戦略研究科 教授

 

【企画運営メンバー】
登坂 一博 株式会社ビジネスイノベーションコンサルティング 代表取締役
本下 真次 関西学院大学大学院 経営戦略研究科 博士後期課程在学
瀧川 雅行 日医工株式会社 営業本部マーケティング部 担当部長
川島 隆志 株式会社JMRサイエンス シニアコンサルタント
向井 光太郎 奈良佐保短期大学 ビジネスキャリアコース 准教授

 

【研究報告会レポート】
第4回 2016年3月25日
> 上田利博氏、向井光太郎氏(ともに関西学院大学専門職大学院 経営戦略研究科 非常勤講師)・本下真次氏(関西学院大学大学院 経営戦略研究科 博士後期課程)・佐藤善信氏(関西学院大学専門職大学院 経営戦略研究科 教授)「日本におけるマーケティングと営業の関係進化に向けて」
 
第2回 2015年3月26日
> 登坂一博氏(株式会社ビジネスイノベーションコンサルティング 代表取締役)・本下真次氏(関西学院大学大学院 経営戦略研究科 博士後期課程)・佐藤善信氏(関西学院大学専門職大学院 経営戦略研究科 教授)「営業研究の新たな可能性」
 
第1回 2014年10月25日
> 情報通信学会関西センター・日本マーケティング学会共催セミナー「ビッグデータを活かす!」
 

 
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