マーケティング・
リサーチプロジェクト

インダストリー・イノベーション時代のブランディング研究会

【研究目的】
 いま、多くの企業が、IoT、AIなど今までにないテクノロジーを活用した新しい価値の創造に取り組んでいる。そこでは、企業活動での極めて重要な競争起点としてイノベーションが捉えられ、「オープン・イノベーション」「製造業のサービス化」など経営での変化、「プラットフォームビジネス」「ハード機能とソフト価値のアンバンドル」など事業システムの変化を始め、産業全体でのバリューチェーンの連鎖的変容や新たなエコシステムの相互進化などを通じて価値創造が目指されている。
 社会全体でこの動きを捉えれば、フラット化する産業構造やバリューチェーン上の付加価値の新たなありようを通した、画期的な価値の台頭や、価値のつくり方の変容が起きていると言える。すなわち、今日、イノベーションを志向する様々な企業の動きによって、事業の枠組み、ひいては産業構造の変化が誘発される「インダストリー・イノベーション」の時代にあると言える。同時に、それはマーケティングの争点がモノからサービスへシフトする「サービス・イノベーション」の時代でもある。
 この動きは、先行するICTを組み込みこんだ生産財などのBtoB企業や、自動車産業にとどまらず、とりわけIoTの拡大・進化につれて食品、流通など今後は幅広く産業領域を越境、融合させながら構造変革が波及すると考えられる。
 このような環境において、価値創造と関係性構築を同時的視野に据えるブランディングの視点は、この動きの諸側面を支援し、新しい取り組みをもたらすと考えられる。本プロジェクトでは、企業を単位に「ブランディング」が持つ視点に引きつけて、その諸側面を理解し、アプローチすることを試みたい。具体的視点として、①企業目的に均衡した事業の提供価値の再定義、②産業融合におけるポジショニング規定、③持続的なイノベーションでの競争優位への技術のブランド化、④様々なプレイヤーとのエコシステムでのリレーションシップへの考え方、などからの検討である。
 本研究会は、「インダストリー・イノベーション」の時代に新たな価値創造に取り組む企業の動向を検討し、そこでのブランディングの諸側面に照応することで、理論的枠組みにもとづいてどのような取組みが有効かを検討し、実務への反映を模索することを目的とする。

 

【研究方法および研究計画】
 年度上期は、本プロジェクトの問題意識や思想の啓発を振り出しに、「インダストリー・イノベーション」の実情・背景の理解と、ブランディングに関わる研究・実務への影響の考察を中心に行う。経営・事業戦略を専門とする研究者・実務家からの学びなどをもとに、ブランド研究領域への反映を議論する。
 下期に向けては、関連するテーマの研究や、先行する企業の取組みをもとに、ブランディングのいくつかの側面における取組みについて、理論的考察と実務対応を検討する。 参加者の関心に即して、特定の産業や産業構造の変化に関わる議論、あるいはブランドマネジメントの特定のテーマ領域に絞った研究を想定する。

 

【研究期間】
2016年4月~2018年3月

 

【リーダー】
森  一彦  関西学院大学専門職大学院 経営戦略研究科 教授

 

【企画運営メンバー】
田中  洋 中央大学ビジネススクール(大学院戦略経営研究科)教授
黒岩 健一郎 青山学院大学ビジネススクール(大学院国際マネジメント研究科)教授
首藤 明敏 明治大学大学院 グローバルビジネス研究科 教授
徳永  朗 株式会社博報堂研究開発局 主席研究員
梅本 春夫 関西学院大学 商学部非常勤講師

 

【研究報告会の案内】
第4回 2017年7月5日
>「横河電機のBtoBブランド戦略ー寝ずの番から明日の共創へー」
講演者 / 瀬戸口修氏(横河電機株式会社 マーケティング本部 コミュニケーション統括センター センター長)、モデレーター / 首藤明敏(明治大学ビジネススクール(大学院グローバル・ビジネス研究科)教授)

 
【研究報告会レポート】
第2回 2016年10月4日
>「インダストリー・イノベーション」時代のマーケティング・コミュニケーション
 
第1回 2016年7月11日
>「インダストリー・イノベーション」がもたらす、ブランディングの新たな可能性

 
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