マーケティングジャーナル
Online ISSN : 2188-1669
Print ISSN : 0389-7265
論文
制御焦点理論に基づく製品属性の提示が妥協効果の軽減に及ぼす影響
飯野 純彦
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2015 年 34 巻 4 号 p. 124-140

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抄録

陳列された商品が多すぎるために,消費者が購買を延期したり,妥協選択を行うという傾向が見られる昨今,本稿では制御焦点理論を用いて,新たな妥協効果の軽減要因を提案する。近年,妥協効果の軽減要因として,タイムプレッシャーや決定延期オプションの存在などが見出されているが,今回,歯磨き粉と洗濯用粉末洗剤を対象に調査した結果,促進焦点に動機づけられた消費者には促進型カテゴリカル属性をシグナルし,予防焦点に動機づけられた消費者には予防型カテゴリカル属性をシグナルすることで,妥協効果が軽減されることが明らかとなった。

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© 2015 The Author(s).
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