マーケティングジャーナル
Online ISSN : 2188-1669
Print ISSN : 0389-7265
論文
共同ブランドにおける親ブランドの一致に関する考察
─ 日本における共同ブランド戦略の構築に向けて ─
鈴木 智子阿久津 聡
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2016 年 36 巻 1 号 p. 72-87

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抄録

本論文では,日本でもポピュラーになりつつある共同ブランド戦略について,米国を中心として発展してきた先行研究をレビューしてこれまでの知見を整理した上で,日本における共同ブランド戦略について考察する。先行研究からは,共同ブランドは,親ブランドの高い一致あるいは適度に不一致のものが高く評価されることが明らかになっている。このことは日本人においても同様だが,日本人の場合は,さらに,親ブランドの一致が低い共同ブランドも高く評価される可能性があることが指摘される。また,米国では,適度に不一致な共同ブランドが高く評価されるためには,コミュニケーションによる説明の必要性が挙げられているが,日本では,そうした説明がなくても高く評価される可能性がある。本論文では,文化心理学の知見を援用しつつ,日本と米国ではこうした差がなぜ見られるのかについて説明を試みる。最後に,日本における共同ブランド戦略の実施に向けた提案と今後の研究課題についても述べる。

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© 2016 The Author(s).
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