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研究報告会レポート

第9回女性マーケティング研究報告会レポート「団塊ジュニアのおカネと老後」

第9回 女性マーケティング研究報告会 > 研究会の詳細はこちら
テーマ:団塊ジュニアのおカネと老後
日 程:2017年11月5日(日)13:00-16:30
場 所:東洋学園大学本郷キャンパス フェニックスホール
<問題提起>クロストーク
上野 千鶴子(東京大学 名誉教授)
雨宮 処凛(作家)
<解決の糸口①>「“妻の退職金”の活かし方と世代間継承:ファイナンシャルプランニングの視点から」 
畔上 秀人(東洋学園大学大学院 現代経営研究科 教授)
<解決の糸口②>「親の家って、“負動産”?」
大垣 尚司(青山学院大学 教授、一般社団法人移住・住みかえ支援機構代表理事)
<解決の糸口③>「ロスジェネ世代の生き延び方:シェアハウスからグループリビングへ」
久保田 裕之(日本大学 文理学部 准教授)
<全体討論>
ファシリテーター 本庄 加代子(東洋学園大学 現代経営学部 准教授)

 
【報告会レポート】
 第9回女性マーケティング研究報告会では、NPO法人ウイメンズアクションネットワーク(WAN)(理事長・東京大学名誉教授―上野千鶴子氏)と共催し「団塊ジュニアのおカネと老後」シンポジウムを開催しました。
  本研究会では、社会学者の上野千鶴子氏と作家の雨宮処凛氏をお呼びし、10月にお二人が中央公論新社から出版された「世代の痛み―団塊ジュニアから団塊への質問状」の中で語られる、団塊ジュニアと団塊の世代間ギャップを問題の起点に、誰もが弱者となりうる、超高齢化社会への不安を払しょくし、希望をもって豊かに生き抜くための具体的な処方箋を見出していくことを目的に実施されました。 
 上野千鶴子氏と雨宮処凛氏のクロストークでは、団塊世代と団塊ジュニア世代の世代間の「希望格差」(誰もが一生懸命働けば、成功できるという呪縛)があるのではという問いかけから始まり、迫る超高齢化社会に向けて、親も子世代も、孫世代も世代が心豊かな生活を送るためにはどのような準備が必要かに関して、お金や家の専門家から話を伺いました。
 最初に、老後の資金源の一つである生命保険の活用について、東洋学園大学大学院の畔上秀人教授から、自分の資金運用に関する価値観をベースに「自分ファースト」で、複数の専門家の視点から資金を賢く運用する重要性を伺いしました。次に、親世代からの相続した不動産の新たな活用方法を青山学院大学教授大垣尚司教授から教示いただき、世代の承継の中での持ち家の価値とその運用の考え方をご提示いただきました。最後に、非正規労働者が増加し核家族化、孤立などが進む中で、追いつかない法制度を補う形でで、他人と暮らす、シェアハウスというオプションが担う役割について、日本大学久保田裕之准教授よりご提言いただきました。また最後に、東洋学園大学の本庄加代子准教授がファシリテーターとなり、会場とパネリスト間での議論を進め、希望をもって老後を迎えるため新しい視点を考えていきました。
 
非正規の労働者問題に詳しい雨宮氏と女性学の権威である東京大学名誉教授 上野氏
非正規の労働者問題に詳しい雨宮氏と女性学の権威である東京大学名誉教授 上野氏
 
シェアハウス・家族論に詳しい社会学者 日本大学 久保田氏
シェアハウス・家族論に詳しい社会学者 日本大学 久保田氏
 
一般社団法人 移住・住みかえ機構理事も勤める青山学院大学教授 大垣氏
一般社団法人 移住・住みかえ機構理事も勤める青山学院大学教授 大垣氏
 
働く女性の子育て負担とシェアハウスが果たす新たな役割について言及する研究会リーダー
働く女性の子育て負担とシェアハウスが果たす新たな役割について言及する研究会リーダー
 
全体討論セッション
全体討論セッション
 
(文責:東洋学園大学 本庄 加代子)

 
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