リサーチプロジェクト
研究報告会レポート

第3回ソーシャル・ビジネス研究
報告会レポート
「社会貢献活動-SROIの可能性-」

第3回 ソーシャル・ビジネス研究会
テーマ:「社会貢献活動-SROIの可能性-」
ゲスト:ビズデザイン株式会社 取締役 友田 景 氏
日 程:2013年6月8日(土) 14:30-16:30
場 所:流通科学大学 大阪サテライトオフィス会議室

 

元トップ当選の柏原市議会議員、現在はCSRコンサルティングファームのパートナーとして活躍されるかたわらで、NPO法人の理事、顧問を務め、鎌倉市、綾部市の外部委員としても活動されている友田氏が第3回のゲスト。社会貢献活動を客観的に評価し、社会の仕組みとして発展させることがテーマとなる。

 

友田景氏
ゲストの友田氏

 

東日本大震災以降、社会貢献事業は、社会制度の不足を補う活動として注目を集めている。
しかし、資金提供や業務を委託する行政や企業は、事業活動と成果との関連が明確にならない課題を抱え、NPOは活動が正しく評価されない課題を抱えている。そのような問題を解決する方法の1つが、SROI(Social Return On Investment)である。SROI経済収益のみに注目した従来の方法では評価し難くかった社会的収益性についても貨幣価値換算する指標を開発し、総合的に社会貢献事業を評価できる仕組みである。
興味深いのは、成果を変化で捉える視点である。変化を、インパクト(具体的価値が確認できる対象)、アウトカム(変化の中で具体的成果につながっている対象)確認された変化(変化をステークホルダーが確認できる対象)、生じた変化(意図しない変化も含めた対象)の4つに分類し、事業による社会の変化を仕分けする。そしてそれぞれについて活動を数値評価する指標を用意して評価する。

 

マイクロソフトは東北関東大震災の支援活動を、NPOを通じて行った。友田氏からは、自身が経験したこの事業評価を具体的な指標、および貨幣価値への換算を交えて説明を頂いた。
講演後も参加の皆さんから活発な質疑が行われ、社会貢献事業の育成と評価方法について理解を深めることができた。石井淳蔵先生からは、行政活動にも導入できる可能性があるとのコメントがあった。

 

ソーシャル・ビジネス領域の評価は、「なんとなく良いことをしている」だけで「なんとなく評価されている」のが現状である。そのため質の高いマネジメントを行い高い成果を上げている活動を正しく評価することが、既存のNPOの質を高め、良質なNPOの育成につながる。同時に、寄附の拡大と共に寄附や資金の有効活用につながるはずである。企業の育成に事業評価の仕組みが不可欠なように、社会貢献事業においても事業評価の仕組み構築が急がれる。特に社会課題解決と波及効果についての評価は、研究領域としても魅力的な分野であると思われる。

 
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