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第2回マーケティング教育研究報告会レポート「マーケティング人財に必要な10の力」 |
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テーマ:マーケティング人財に必要な10の力
報告者:太田 昌宏 氏(株式会社Jスマイルズ 代表取締役)
司会・コーディネーター:坂田 隆文(中京大学 総合政策学部 教授)
日 程:2025年2月12日(水)18:30-20:00
場 所:中部生産性本部セミナールーム
共 催:中部マーケティング協会
【ゲストプロフィール】
太田 昌宏(おおた まさひろ)氏
江崎グリコ株式会社入社後、菓子開発研究所にて、チョコレートの開発に従事。その後、テキサス大学に留学、MBAを取得。帰国後、菓子の商品開発に従事。10年間ポッキーのブランドマネージャーとして、新製品開発、商品リニューアル、プロモーション、営業戦略等等ブランド全般を運営。その間、メンズポッキー、ムースポッキーをはじめ、多くの新製品を開発。ポッキー&プリッツの日も立ち上げる。チョコレート全般の統括マネージャーを最後に、退職。以後10年以上、経営コンサルタントとして、中堅・中小企業を中心に新商品開発から経営全般にわたり幅広く業務支援を行っている。
【報告会レポート】
報告会では冒頭にマーケティング人財に必要な能力として
1. 人間観察力
2. 高い目的意識
3. スーパーポジティブシンキング
4. こだわり
5. 伝える力
6. 自己開示力
7. 諦めない力
8. 用意周到さ
9. 大胆さ
10. 検証力
という10の能力・要素が詳細に説明された。これらは太田氏が実務を経験する中でその必要性を感じたものであり、ポッキーの企画・開発に携わる中でこれらがどのように活かされたのかについて、自身の経験談を深く掘り下げて語った。
そのうえで、「お前は、何がしたい?」という問いかけこそが最も重要で、かつ、最も難しいものであるという説明がなされた。自身に対してこの問いかけを行い続けて担当商品への拘りを持ち続けられるか。上長の立場からは担当者にこの問いかけに基づいた指摘・指導ができるか。これこそがマーケティングを成功に導くための試金石になるのだという解説がなされた。
企画は企画者単独で行えるものではない。アイデアをかたちにするためには開発部署の協力が必要であるし、そもそも、上長の許可なしに先に進むことは難しい。「したいこと」とはビジョンに他ならず、ビジョンが伝われば応援者が現れる。開発部署や上長を巻き込むためにも、「したいこと」を熱量を込めて伝えることが大切なのだという。マーケティングとは他者と関わる活動であるため、相手への思いやりをもち、自身のビジョンをもつ。この2つが揃わねば成功は見込めないのだという。

【報告会をおえて】
当日フロアからは
・最近の若手は「したいこと」をもたなくなっているが、どうすれば良いのか、
・企画の難しさを乗り越える方法はあるか、
・情報収集と企画成功の関係について説明して欲しい
といった質問が投げられ、30分の質問時間が全く足りないほどであった。質問時間が足りなくなるというのは、それだけ本研究会のテーマへの興味をもった実務家・研究者が多く存在することの証左であり、今後、継続的に報告会を続けていく必要があると切に感じた次第である。
(文責:中京大学 坂田 隆文)

