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第8回女性マーケティング研究報告会レポート「女だから、できたこと。オーガニックコットンを日本で広めたい！～将来を見据えた地球にやさしいモノづくりとマーケティング～」 |
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テーマ：女だから、できたこと。オーガニックコットンを日本で広めたい！～将来を見据えた地球にやさしいモノづくりとマーケティング～
講 師：株式会社アバンティ 代表取締役社長 渡邊 智惠子 氏
日 程：2017年9月4日（月）18:30-20:30
場 所：日本マーケティング協会 東京本部
【報告会レポート】
「女性マーケティング研究会」は、消費側としても、担い手としても益々期待が高まる「女性」を切り口としたマーケティングの未来を探求する研究会です。第8回研究報告会は、社会起業家として活躍されている、株式会社アバンティ 代表取締役社長 渡邊智惠子氏をお招きしました。
株式会社アバンティは1985年設立。「オーガニックコットンを広めたい」「子ども達にきれいな地球を残したい」という想いのもと1990年からオーガニックコットンを原綿輸入し、糸・生地・製品までを一貫して「メイド・イン・ジャパン」にこだわった企画製造販売を行っております。
講演される渡邊智惠子氏
講演会当日は、アバンティ設立33年の記念すべき日でした。
冒頭、渡邊氏の北海道での元気な幼少時代、学生時代を紹介していただきました。大学進学を目指し、東京に出てきた時、東京の人の多さ、住環境の違いについて、カルチャーショックを受けられました。
卒業後は、英文経理の仕事がしたいという、夢を持ち、タスコジャパンに入社されました。この入社で、夢は持ち続けて、周りに言い続けていると、実現するということを実感されました。入社後は、当時、タスコジャパン社長の小林和義氏より、「これからの女性は責任ある仕事をしてもらう」と言われ、経理・人事・総務の仕事を一人で任されることになり、必死になって業務を遂行しました。仕事をしながら、「私は、5つの会社の代表になってみせる！」という野心を胸に抱き、現在、その夢を実現されています。
講演の中で、「女性が社会で責任ある仕事をするには、男性のサポートが絶対に必要」とおっしゃっていたのが印象的でした。
1985年9月4日アバンティ設立されました。
アバンティの基本理念は「敬天愛人」（天を敬い、天が人を愛するように人を愛する。）。企業理念は「オーガニック製品を通して、地球環境の保全と社会貢献をする」です。行動指針も「四方良し」（売り手よし・買い手よし・世間よし・作り手よし）を掲げており、社会倫理に照らし合わせて、関わる全ての人々が利益を分かち合う経営をされています。
インドでのコットンの栽培を通じて、児童労働の問題を解消を実現すべく、ブリッジスクールや職業訓練を支援しています。また、東日本大震災の際には、「東北グランマの仕事づくり」として、東北の約100名のグランマのみなさんにオリジナル商品、企業のOEM品等の作成をしてもらっています。2011年は、初めての商品として、クリスマスオーナメントを作って、25,000個の販売につなげることができました。
また、ソチオリンピックでは、味の素様の協力を得て、東北グランマ作成の手作りニット帽・ネックウォーマーを選手へ届けることができました。
写真左より、東北グランマ作品、ソチオリンピック手作りニット帽
オーガニックコットンをより多くの方に広めたいと、オリジナルブランド PRISTINE（プリスティン）を立ち上げております。無染色・メイドインジャパン・顔の見えるものづくり・やさしい仕様・てんとう虫という5つのコンセプトで販売しております。1990年より、原綿を輸入し、糸・生地・製品までを一貫して「メイドインジャパン」にこだわった企画製品販売です。日本全国195社の協力工場で生産しております。当日、商品を持ってきていただき、実際に手に取らせていただきました。素材が非常にやさしく、ずっと身につけていたい商品でした。
その後、活発な質疑応答が行われ、今後のアバンティについてのお話もしていただきました。
【報告会を終えて】
会社を経営していくにあたり、アバンティが今後、数十年、数百年、残っていくことを考えて、今の活動をしてらっしゃることを非常に実感しました。企業理念・行動指針を社員全員に浸透し、渡邊社長を先頭に、同じ方向に進んでいる企業だと思いました。より多くの方にオーガニックコットンを知ってもらうため、アバンティと言えば、オーガニックコットン、オーガニックコットンと言えば、PRISTINE（プリスティン）と今後のブランド価値向上の活動に注目したいです。
女性だからこそできることもたくさんあると、とてもパワフルな渡邊社長のお話を聞き、非常に元気をもらった講演会でした。
（文責：東口晃子）
