日本マーケティング本
大賞2024

日本マーケティング学会員が選ぶ「日本マーケティング本 大賞2024」

2024.10.14

 

日本マーケティング学会員が選ぶ「日本マーケティング本 大賞2024」

 日本マーケティング学会は、日本マーケティング学会員が選ぶ「日本マーケティング本 大賞2024」を発表しました。これは、マーケティング理論や実践の普及のため、1年間に日本で出版されたマーケティング書籍(翻訳本を除く)を対象に、日本マーケティング学会の会員が推奨する優れたマーケティング書籍として投票形式で選出するものです。「日本マーケティング本 大賞2024」は、10月13日(日)開催の「マーケティングカンファレンス2024」にて、発表および授賞式が行われました。
 
 本年は、9作品がノミネートされ、2次投票の結果、「日本マーケティング本 大賞2024」の受賞書籍は以下の通りとなりました。なお、以下の推薦理由は、2次投票の際に記入された個別の推薦理由を事務局でとりまとめたものです。
 

日本マーケティング本 大賞2024 大賞


*写真左:受賞書籍(詳細へのリンクあり)
 写真右:左より、ダイヤモンド社の横田大樹氏、中村龍太氏、吉田満梨氏、会長の西川英彦氏

『エフェクチュエーション:優れた起業家が実践する「5つの原則」』

吉田 満梨・中村 龍太(著)、ダイヤモンド社、2023年8月刊行

推薦理由

「起業家の行動原理を初学者も含めて日本に広く伝えることに貢献」
 本書は、米国発のアントレプレナー・マーケティングにおける最新理論である「エフェクチュエーション」に注目している。豊富な事例を交えて、起業家が持つ暗黙の知識や行動習慣を体系的に理解できる内容となっている。スタートアップの成功に必要な思考法を初学者も楽しく学べるよう工夫されており、特に起業を目指す人々にとって必読の一冊と言えるだろう。
 成功の再現性が低いとされる現代において、この実践的な原則を明らかにするための視座を多くの読者に提供している。本書が取り上げたエフェクチュエーションは多くの実務家の可能性を広げるための理論であり、誰しも起業家になる可能性がある今、それを広く伝えた功績は非常に大きい。
 

日本マーケティング本 大賞2024 準大賞


*写真左:受賞書籍(詳細へのリンクあり)
 写真右:左より、有斐閣の柴田守氏、共著者の石井裕明氏、会長の西川英彦氏

『マーケティングの力:最重要概念・理論枠組み集』

恩藏 直人・坂下 玄哲(編)、有斐閣、2023年5月刊行

推薦理由

「現代マーケティングの全貌を網羅した必携の理論集」
 本書はマーケティングの主要な概念を6つの領域に分け、平易に整理している。89の現代マーケティング用語を網羅し、各章には60名以上の専門家による執筆があり、この一冊で最新の知識を手に入れることができる。学部、大学院での学びの架け橋となり、マーケティング理論の普及を後押しするものとなるだろう。
 さらに、各理論が3ページ程度にまとめられているため、日々の業務に追われる実務家にとっても非常に取っつきやすく、全体像が掴みやすい構成となっている。情報過多の時代において、マーケティングの本質を再考させる一冊であり、初学者から実務家まで、多くのマーケティング関係者にとって、座右に置きたい必読書と言えるだろう。
 

マーケティング本 大賞 ノミネート作品2次投票結果

 

得点 書籍
大賞 107 エフェクチュエーション:優れた起業家が実践する「5つの原則」
吉田 満梨・中村 龍太(著)、ダイヤモンド社、2023年8月刊行
ISBN:4478110743
準大賞 106 マーケティングの力:最重要概念・理論枠組み集
恩藏 直人・坂下 玄哲(編)、有斐閣、2023年5月刊行
ISBN:4641166137
103 戦略ごっこ:マーケティング以前の問題
芹澤 連(著)、日経BP、2023年12月刊行
ISBN:4296204041
103 デジタル時代のブランド戦略
田中 洋(編)、有斐閣、2023年11月刊行
ISBN:4641166226
49 儲けの科学:The B2B Marketing
庭山 一郎(著)、日経BP、2024年3月刊行
ISBN:4296204580
35 日本発グローバル・ラグジュアリー・ブランド:明治~戦前昭和のミキモトのグローバル・マーケティング史
杉林 弘仁(著)、碩学舎、2023年12月刊行
ISBN:4502472913
35 ユーザー発案者効果:ユーザー創造製品のマーケティング・コミュニケーション戦略
岡田 庄生(著)、碩学舎、2024年3月刊行
ISBN:4502486817
31 消費者行動の新しい分析視点:逐次選択時の購買意思決定とマーケティング
赤松 直樹(著)、千倉書房、2023年6月刊行
ISBN:4805112948
24 消費文化理論から見るブランドと社会
吉村 純一(編著)、中央経済社、2024年3月刊行
ISBN:450249321X
合計 593 *2次投票129件、有効回答者数111名

*2次投票として学会員はノミネート作品の中から、上位1~3作品を選び専用フォームにて、順位をつけて投票。
*投票の得点換算は、1位=3点、2位=2点、3位=1点。
*得点数上位順にみて、同点のため大賞・準大賞が3作品を超える場合は、当該同点の作品は全て受賞の対象外とする。なお、得点数上位2作品が同票の場合は、2作品を大賞とする。
 
> 日本マーケティング本 大賞2024の概要・1次投票結果はこちら
> 日本マーケティング本 大賞2023はこちら

 
Join us

会員情報変更や、領収書発行などが可能。

若手応援割
U24会費無料 &
U29会費半額
member