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第5回価値共創型マーケティング研究 報告会レポート 「消費プロセスにおける顧客の 消費行動」 |
第5回価値共創型マーケティング研究報告会
テーマ:「消費プロセスにおける顧客の消費行動」
日 程:2014年5月11日(日)15:00-17:00
場 所:大阪産業大学 梅田サテライトキャンパス
【報告会レポート】
今年度の価値共創型マーケティング研究会は、価値共創の理論化と実践への展開に向けた模索へと議論を進めます。第5回の研究会は、顧客の消費プロセスに焦点をあて、特徴的な消費行動に注目します。最初にプロジェクトリーダーから今回のテーマのねらいについて説明があり、その後2名の報告者から事例を中心とした報告がありました。今回も新たな視点による検討の意義をめぐって、参加者の皆様と大変活発なディスカッションを展開することができました。
報告者と内容は以下の通りです。
村松潤一氏(広島大学)趣旨説明
「消費プロセスにおける顧客の消費行動」
伝統的なマーケティング研究は、生産プロセスのマーケティングを論じてきた結果、企業が顧客を取り込むことに主眼が置かれていた。しかし、新しい消費プロセスのマーケティングは、企業が消費プロセスに入り込むという新たな視点を与えたと指摘し、冒頭、今回は消費プロセスで顧客がどのような消費行動をとっているかに注目することにしたとの説明がありました。そして、そこには、企業の態度を変容させるいくつかの重要な要因が潜んでいる筈であり、今後、新たな研究視角の確立が求められていると述べられました。
今村一真(茨城大学)
「製品の使用段階における顧客の行動分析 -富士重工「レガシィ」の事例から-」
富士重工業のフラッグシップモデル「レガシィ」のユーザーの使用段階に注目した分析でした。報告では、ユーザーが自動車を活用したアクティブな生活を行っていること、カスタマイズに関心を持っていることが示されたほか、使用段階に関与するスポーティング・パーツメーカーの特徴的な活動にも議論が及びました。そのうえで、一連の顧客行動がどのように生じているか、既存のマーケティング研究でなぜ議論できなかったのかについての考察が示されました。
渡辺裕一氏(川崎医療福祉大学)
「マニアによるオールドレンズのデジタルカメラへの装着 -マニアと供給者の相互作用-」
銀塩カメラからデジタルカメラの移行は、ユーザーにとってカメラの使い方を転換させました。とりわけ、オールドレンズを使用するマニアにとって使用環境は大きく変化します。これは、メーカーはデジタルカメラに対応したレンズを新たに開発する一方、本体の性能を新たに訴求すべく価格戦略を見直したことが大きく影響します。こうした局面においてマニアはオールドレンズを使用できるようにとマウントアダプターを活用するようになりました。その結果、デジタルカメラでも風合いある写真撮影が可能になっていき、現在ではあらゆるメーカーがオールドレンズ対応可能であることをアピールしています。こうした現象こそ、メーカーの管理下にない使用段階における顧客の特徴的な行動です。また、CtoCのコミュニケーションへの注目が極めて重要であることが、報告によって示されました。

写真左から、村松潤一氏、渡辺裕一氏
ディスカッション
パネラー
- コーディネーター:村松 潤一 氏(広島大学)
- 今村 一真(茨城大学)
- 渡辺 裕一 氏(川崎医療福祉大学)
研究発表後、研究会参加者の質問を中心にディスカッションが展開されました。メーカーの影響力をどのように評価するかや、サービス・プロセスの構築をどのように推進できるのかといった実践的な課題についての議論が活発に行われました。
次回の研究会は9月6日の午後(時間は未定)に、キャンパス・イノベーションセンター東京で開催する予定です。会員の皆様のご参加をお待ちしております。
(文責:今村)

