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第131回マーケティングサロンレポート「デジタル・マーケティングを実務とアカデミックから考える!」

#いまマーケティングができること

第131回マーケティングサロン:オンライン
「デジタル・マーケティングを実務とアカデミックから考える!」
 
日程:2021年3月18日(月)19:00-20:30
場所:Zoom使用によるオンライン開催
ゲスト:株式会社ペンシル 倉橋 美佳 氏
    福岡大学 太宰 潮 氏
サロン委員:小野 和美・副田 治・山口 夕妃子
 

【サロンレポート】
D2C企業が行っているマーケティング戦略
株式会社ペンシル 倉橋 美佳 氏

 福岡九州は通販アイランドと言われているように、進んだマーケティング手法をトライしている通販企業・D2C企業が多くある。D2Cは顧客とダイレクトに繋がれるというところが強みである。代表的なモデルとしては、サントリーのセサミンや再春館製薬所のドモホルンリンクルなどがある。
 D2Cの定義として、D2CサミットというD2C企業が一堂に会するイベントにおいて10のキーワード①熱い思い②お客様③グローバル④臨機応変⑤シンプル⑥ストーリーセラー⑦誠実⑧コラボレーション⑨データ活用⑩ソーシャルグッドがあげられ、特徴として直接消費者につながっていくことが示された。
 コロナ禍によって2年分のデジタル変革が2か月で達成されたと言われるが、コロナ禍における社会的な取り組みの有無による好感度調査では、取り組みをしている企業の好感度が高いという結果がでた。従来のメーカーECとD2Cとの違いにおいても機能ではなく、世界観で価値提供することや社会貢献の強い意識がみられることが特徴であり、より「顧客との関係性」を構築していることが求められている。一貫した世界観をつくるためにマーケティングのインハウス化により、自社でコントロールしていくこと、また自社の世界観を理解する社員を採用し、モノではなく、世界観を消費者に示すということを重要視している。
 共通するところは、体験を通して「好き」をつくっていくことが重要である。その実践として、顧客の重要指標も時代ごとに変遷をし、現在では、NPS®が高いユーザーはLTVも高いという結果がでており、 NPS®と高い相関があるところを見つけていくことが重要である。このLTVを高めていくWebマーケティングの手法も開発されてきている。顧客の気持ちを計測し、「好き」を醸成していくための有効なコミュニケーション手段を設計していくことが重要である。
 
D2C・オムニチャネルの分野における実務とアカデミックの立場について
福岡大学 太宰 潮 氏

 D2Cは実務が先行していると言われているが、九州では通販企業の始まりと言われるふくや、再春館製薬所、キューサイらのパイオニアの成功とノウハウの共有という九州の企業の「オープンイノベーション」の企業文化が根付いている。その共有においてはDMW(Direct Marketing Workshop)など企業間の学びあいの場である勉強会の開催と、そこで起こる非公式な交流の場の多さがD2Cの新しい実践を加速させている。
 そのような実践が先行していく中でアカデミックが貢献できることとは何かを考えると、オウンドの外にあるデータをぶつけた分析、超長期的分析、実務がなかなかとらないデータ、例えばサイコグラフィックの分析である。
 その具体的例では、エンゲージメント行動と来店回数の長期的な時系列変化をみていくことや、制御焦点理論をベースに促進焦点の高い人はサブスクリプションの利用意向が高く、サブスクリプションを使いこなす傾向にあるといった結果などが挙げられるし、 またそれらの理論化がアカデミックの貢献ではないかと考える。
 
【サロンを終えて】
 九州サロンでは、いつものように乾杯からはじまり、今回の講演者の福岡大学の太宰潮先生と株式会社ペンシルの倉橋美佳社長の講演をベースにディスカッションを行いました。
 倉橋社長から教えて頂くWEBマーケティングの最新事例のご紹介と、近年の動きを踏まえたアカデミックにおける最先端からのアプローチの2つのお話は、急速に進化していくD2C企業の動向と理論の深化を考えさせていただくよい機会となりました。
 参加された多くの方から質問がでてくるなど、活発な九州サロンらしい開催となったと思います。講師を務めていただきました倉橋社長と太宰先生に感謝を申し上げますともに、参加された会員のみなさまには、九州サロンの形式の少人数の密なディスカッションの開催を盛り上げていただき、感謝申し上げます。
 
集合写真
 
(文責:山口 夕妃子)

 
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