第149回マーケティングサロンレポート「TOKYO FMによるデータマーケティング戦略 ― 可視化される音声広告効果 ―」 |
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第149回マーケティングサロン:オンライン
テーマ:TOKYO FMによるデータマーケティング戦略 ― 可視化される音声広告効果 ―
日程:2022年3月3日(木)18:30-20:30
場所:Zoom使用によるオンライン開催
ゲスト:株式会社エフエム東京デジタル戦略局 小田 紀和 氏
司会進行:東洋大学 社会学部 教授 薗部 靖史 氏
サロン委員:谷 雨
【ゲストプロフィール】
小田 紀和 氏
株式会社エフエム東京 コンテンツビジネス本部 デジタル戦略局 データマーケティング部
<経歴>
2002年 TOKYO FMに入社。入社動機は「インターネットでラジオを聴けるようにしたい」。 放送技術、情報システム、Webシステム、Podcasts制作、総務、放送の同時再送信、新規事業、Webサイト制作、編成、音楽著作権、スポットデスクなどの業務を経験。2019年2月に設立されたデジタル戦略局にて、データマーケティング、ファンマーケティング、デジタルオーディオコンテンツビジネス、デジタルオーディオアド、情報銀行、CRM、オープンデータなどの業務を担当。
【サロンレポート】
広告主にとって広告効果測定は非常である一方、既存のマスコミ四媒体における広告ではリアルタイムで測定することは難しいと言われてきました。その中でTOKYO FMは聴取データを用いた音声広告効果検証基盤を構築してきました。小田様は可視化された音声広告効果の事例、その方法、メディアとしての意義、TOKYO FMのデータマーケティング戦略を紹介されました。その手法の一つとして、聴取データと購買データの突合があり、プラットホーム間の共通識別コード及び膨大なデータを扱えて交換可能なハコ(CDP やDMPなど)が条件になります。
インターネット広告費は年々増加する傾向にあり、インターネット広告の特徴として、ターゲティング配信可能、数値レポートが出る、第三者トラッキング可能があります。ラジオ広告はコンテンツ中心のため、インターネット広告とは異なる独自の強みを持っています。インターネット広告技術をラジオ広告に取り入れることでラジオ広告の影響力を高めたいと小田様は考えられているそうです。
事例としてサッポロビール株式会社との取り組みを紹介していただきました。radiko聴取データとエビスビールブランドサイト来訪データを突合した結果、番組のコンセプトを決められまして、いい宣伝効果に繋がったということです。「データをためて、分析する」重要性が改めて示されました。
【サロンを終えて】
マーケティング実務における広告測定について、可視化する仕組み及び成功事例をご説明していただきました。参加者の皆様には非常に強い関心を持って聞いてくださり、非常に有意義な時間になりました。今後ラジオを始め、音声メディアの価値が見直しされ、影響力が拡大するでしょう。
(文責:谷 雨)