ニュースリリース

第155回マーケティングサロンレポート「メタバースの現状と課題 ~新たな顧客体験の創出へ」

#いまマーケティングができること

第155回マーケティングサロン:リアル・オンライン併用開催
テーマ:メタバースの現状と課題 ~新たな顧客体験の創出へ
 
日 程:2022年6月24日(金)19:00-21:00
場 所:Flatto日本橋およびZoom使用によるオンライン開催
ゲスト:クラスター株式会社 取締役COO 成田 暁彦 氏
サロン委員:小谷 恵子・藤井 祐剛・東口 晃子・森川 美幸・福田 徹
 
【ゲストプロフィール】
成田 暁彦 氏成田 暁彦 氏
新卒で株式会社サイバーエージェントへ入社し12年半在籍。ネット広告営業を経験後、新規事業(子会社)立ち上げ2社を経験。その後、株式会社CyberZ(子会社)で広告部門の営業統括及び、企画マーケ部門、海外支社(SF/KR/TW)の責任者を兼務。2019年10月より当社に参画し、ビジネス、アライアンス全般を管掌。2020年9月より取締役COO就任。
 
【サロンレポート】
 メタバースはマーケティング分野でも非常に注目されているテーマです。今回、ご登壇いただいた成田様から直接思いをお伝えしたいとのことでリアル開催のご提案があり、マーケティングサロンとしても久しぶりのリアル開催にチャレンジしました。また、遠隔地からの参加も想定されるため、オンラインも併用したハイブリッド開催とし、当日はリアルおよびオンラインで40名を超える参加があり、熱気あふれるサロンの開催となりました。
 
クラスターの考えるメタバース
 メタバースとは、インターネット上の「3D空間」へアバターという「身体性」を持ち込んだもので、この「身体性」が非常に重要であると感じました。2021年はメタバース元年と呼ばれ、様々なグローバルトップ企業がメタバースに参入し、「体験(コンテンツ)」「空間(プラットフォーム)」「デバイス(インタフェース)」の3つのレイヤーで市場が形成されています。その中でクラスターは「体験」と「空間」のレイヤーで強みを発揮し、「体験」ではイベント開催数実績”世界No.1”、「空間」ではユーザーと体験をつなぐ「場」がメタバース時代のOSの立ち位置として独自エコシステムを構築しています。メタバースでは何をするのか?と疑問に思う人も多いですが、メタバースに参加すること自体にはボスを倒すや、相手に勝つといった特別な目的を有さずとも、そこで人とコミュニケーションをしたり、だべったり過ごすこともできることがポイントであり、人々のインターネット時間はどんどん増えて行く中で、将来的にはリアル時間とメタバース上で過ごす時間比率が逆転していく、その時間シェアが上がっていくことがメタバース的な時代だと言い換える事ができると考えられています。そして、ビジネスの観点では、「ソーシャル×3D」「UGC(User Generated Contents)」の二大要素が世界で戦うプラットフォームの主戦場になると予想しています。企業が投下するプロコンテンツを主軸とすると、ずっと同じコンテンツを続けてしまうといずれ飽きられてしまい、運営側のプラットフォームがどんどん新しいコンテンツを新規投入する必要があります。clusterでは、ユーザーとはプレーヤーとクリエイターの両方を指す言葉であり、クリエイターやそのコンテンツへプレイヤーが集まり無限にコンテンツが生まれて行く状態を目指しています。まさにYoutubeの3DCG版とも言えるかもしれません。またその中でクリエイターエコノミーがまわっていく世界になっていくと予想されます。
 
クラスターの紹介
 「バーチャル経済圏のインフラを作る」をビジョンに、BtoC向けプラットフォーム事業とBtoB向けエンタープライズ事業を展開しています。BtoCでは、「つくる・あつまる・あそぶ」の様々な機能が入ったプラットフォームで、プレイヤーは遊ぶというより、空間の中で自由に過ごせる環境を提供されています。BtoBでは、CG作成も内製化し、年間約150本のイベントを実施しています。特徴として、リアルと違い撤収が不要なので、低コスト運営が可能で、繰り返し実施することで更にコストが安くなります。また、様々なデータ(人数や滞在時間など)も取得できるので、投資効果測定やマーケティングにも活用できます。このような点でも、アバターがどのように行動するかを調査研究していくことは、マーケティングの観点でもますます重要になってくると感じました。
 
メタバース活用の肝
・「体験を拡張し」付加価値を盛り込む ー オフラインでできないことを、メタバースでやることが重要。
・「身体性を持ち込み」2次元コンテンツで完結させない ― 映像を見るだと、単なる移動コストのみがメリットとなるため、メタバースのメリットを活かせない。
・「資産化させて」継続的に何度も使い倒す ー 継続的に使うことでコストが削減できるメリットがある。
・「百聞は一見に如かず」まず自分が思い切り触る ー 一人でやらずに、一緒にやる人を見つけることが重要。
 
クラスターとメタバースのこれから
 「日本のゲーム・アニメIP」 ×「アバター文化」×「クリエイター文化」の組み合わせができる日本発だからこそ「メタバース」の覇権が獲れる可能性があると考えています。また、社会実装に向けて、リアルではできないことを解決していきたいと考えています。メタバース上ではあらゆる行動がサーバー上に蓄積されており、このデータを機械学習(AI)により分析・活用し、事業成長を目指しています。
 
講演の様子 会場の様子
写真左より、講演の様子 、会場の様子
 
【サロンを終えて】
 講演後、参加者の方々からメタバースの現状がとても分かりやすかったとの声が多く上がりました。また、ビジネス活用に関する具体的な質問が数多く出てきて、マーケティングの分野でどのようにメタバースを活用していくかを真剣に考えている様子も伺えました。
 日本初のメタバースプラットフォームが、新しい世界を作っていき、多くの人々が当たり前のようにその世界で自由に楽しく過ごしていく、そんなメタバースがもたらす新しい未来がとても楽しみです。
 最後に、講演をいただきました成田様、ご協力いただいたクラスター株式会社関係者皆様、ご参加いただいた皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
 
(文責:福田 徹)

 
Join us

会員情報変更や、領収書発行などが可能。

若手応援割
U24会費無料 &
U29会費半額
member