ニュースリリース

第210回マーケティングサロンレポート「“競技”から“共感”へ ─ eスポーツがメディアになる理由 ─」

第210回マーケティングサロン:東京
 
テーマ:“競技”から“共感”へ ─ eスポーツがメディアになる理由 ─
 
日 程:2025年7月1日(火)19:00-21:00
場 所:法政大学 ボアソナード・タワー25階 研究所会議室5
ゲスト:株式会社GLOE 代表取締役 古澤 明仁 氏
サロン委員:小坂 忠史、関澤 充、芹澤 和樹、竹中 信勝、森 元行、村中 敏彦、星 妙佳
 
【ゲストプロフィール】
古澤 明仁 氏古澤 明仁 氏
株式会社GLOE 代表取締役
2003年にLogitech Internationalの日本法人 ロジクールに入社後、外資系企業などで、スマートデバイス向けの新規事業や国内外のプロダクトマーケティングなどに従事。
eスポーツが生み出す喜怒哀楽、ドラマ、そして可能性に魅了され、2011年に日本初のeスポーツ施設「e-sports SQUARE」をオープン。
2016年10月に株式会社RIZeST(現GLOE株式会社)を設立(2022年11月に東証グロース上場)。
「We are the GAMING LIFESTYLE Company.」をビジョンに、世の中にあふれる社会的課題にゲーム・eスポーツを用いた新しい切り口のソリューションを提供している。
 
【サロンレポート】
eスポーツを“メディア”として捉えるマーケティング戦略の最前線

 第210回目のマーケティングサロンでは、日本のeスポーツ業界を黎明期から牽引してきたGLOE株式会社 代表取締役・古澤明仁氏をお招きし、「eスポーツをメディアと捉える新たなマーケティング戦略」についてご講演いただきました。
 古澤氏は、eスポーツを単なる競技や娯楽としてではなく、「感情でつながるメディア」として位置づけることで、企業にとって新たなマーケティング接点となると提言されました。Z世代を中心に、若年層のメディア接触がテレビからYouTubeやTwitchなどのゲーム配信へと移行している中、eスポーツはファンと企業を結ぶ“感情のハブ”としての機能を強めています。
 とりわけ日清食品がeスポーツチームのスポンサーとなって、ファンからの強い支持を受け、「応援されるブランド」へと進化している事例(eスポーツを観戦、応援しながらカップヌードルを食べるといった行動変容に至るエンゲージメントを達成)は、従来の一方的な広告モデルから大きく変化したマーケティングの在り方を象徴しています。ファンとの共感を得るには、タレントや選手が本当にゲームを愛し、コミュニティに深く関与しているかどうかが極めて重要であると古澤氏は強調しました。
 eスポーツは今後、教育や文化、スポーツ政策とも連携しながら、単なるトレンドではない「持続可能なメディアプラットフォーム」として社会に定着していくと予測されます。企業が“共感”を軸にどのように関わるかが、未来のブランド価値を左右するポイントになるでしょう。
 
講演の様子 講演の様子
 
【グループディスカッションの概要】
 後半は「eスポーツをプロモーションや販促にどう活用できるか」をテーマに、3グループに分かれて20分間のディスカッションを実施しました。
 参加者からは「大手スポンサーでなければ参入が難しいのではないか」といった懸念の声も上がりましたが、一方で、中小企業や地方企業こそ、eスポーツの持つ“共感力”を活かせるという前向きな意見も多数出されました。地元出身のeスポーツ選手を応援する、地域主催のローカル大会を支援するといった施策は、広告費を抑えながら地域ブランドの向上にもつながる可能性があるという実例が共有されました。
 
【サロンを終えて】
 eスポーツを活用したマーケティングの登場は、「大量出稿型」ではなく、「ファンからの本気の共感」に基づく戦略が求められる時代に入っていることを示しています。これは、企業が“金では買えない価値”をどう創出していくかという、次世代のマーケティングにおける重要なテーマといえるでしょう。
 なお、今夏には「高校生eスポーツ甲子園」とも言える全国大会が開催され、決勝戦は8月に大阪・関西万博会場で実施されるそうです。昨年、2024年の大会で、全国から延べ2,322チーム、7,692名の高校生が参加、eスポーツが次のメディア潮流となる兆しを強く感じさせるイベントとなりそうです。
 今後の展開にますます注目が集まります。
 
集合写真
 
(文責:竹中 信勝)

 
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