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日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.7 |
共創において創発した文化的使用価値がコミュニティを越えて共有される仕組みの検討 |
状況的学習論の「実践コミュニティ」を手がかりとして |
川口 高弘 NTTコミュニケーションズ株式会社 |
発行:2018年10月08日 |
分類:一般報告 |
掲載形態:フルペーパー |
要約 : 価値は企業によって創り出されるのではなく,交換後に消費者と共創されるという考え方に,実務家や研究者の関心が寄せられるようになって久しい。このようなか,川口 (2018) において提示されたWenger (1991) の「意味の交渉」を理論的根拠とする文化的使用価値が創発する仕組みは,マーケティングにおける相互作用の仕組みの検討に多様な示唆を含んでいる。なかでも,村松 (2015) において指摘された,S-DロジックとSロジックの共通課題とされる価値共創の成果を企業にフィードバックする仕組みの理論的根拠を示し,価値共創に取り組む企業の報酬に示唆を与えたことの意義は小さくないと思われる。だが,川口 (2018) において提示された仕組みは,創発した価値がコミュニティを越えて共有されることは想定されておらず,その有用性は限定的であるように思われる。本研究では,こうした問題を,状況的学習論の「実践コミュニティ」(Wenger 1991 and 1998) を手がかりとして検討し,そこで確認されたことを基礎として,共創において創発した文化的使用価値がコミュニティを越えて共有される仕組みが提示される。 |
謝辞 : |
キーワード : 価値共創 正統的周辺参加 バウンダリー・オブジェクト ブローカー 文化的透明性 |
ページ : pp.35-45 |
ファイルサイズ : 680KB |
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