学会員が一同に集まって、研究報告や議論を行う研究大会です。 |
第11回マーケティングカンファレンス2022
マーケティングカンファレンス2022の準備がはじまっています。10月16日(日)法政大学市ケ谷キャンパスにて開催します。
好評のリサーチプロジェクト・セッション、オーラルセッション、ポスターセッション、ランチョンセッション、基調講演など実施します(昨年の様子)。
オーラルセッション報告(『マーケティングレビュー』掲載権と連動)・ポスターセッション報告のエントリーも案内しています。皆さま、ぜひご報告を予定ください。
なお、カンファレスのプログラムなど、より詳細な情報は、随時更新していきます。
今年も学会員の皆さんとともに、「探求と創発」の大きな渦が生まれる場となることを期待しています。
*新型コロナウイルス感染症拡大の状況によっては、オンライン開催、またはリアル開催の場合も懇親会の非開催の可能性もございます。その旨、ご了承願います。
テーマ:ニューノーマル時代を切り拓くマーケター
日 程:2022年10月16日(日)
会 場:法政大学市ケ谷キャンパス >MAP
懇親会:ホテルグランドヒル市ヶ谷 >MAP
*18:00開始-20:00終了
参加費:カンファレンス参加費(懇親会含む) 10,000円
カンファレンス参加費(懇親会なし) 4,000円
*8月26日までには参加申込み開始予定。9月30日まで早期価格で、翌日より1,000円アップ。10月11日までキャンセル可能です。
*学部生・修士院生(社会人を除く)は非会員でも参加できますが、第1著者(報告者)には会員しかなれません。
ポスターセッション・オーラルセッションの募集要項
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ランチョンセッション共催企業の募集
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カンファレンス担当
カンファレンス委員長:鷲田 祐一(副会長 / 一橋大学 教授)
カンファレンス副委員長:八塩 圭子(常任理事 / 東洋学園大学 教授)
カンファレンス委員:阿久津 聡(副会長 / 一橋大学 教授)、小野 譲司(常任理事 / 青山学院大学 教授)、西川 英彦(副会長 / 法政大学 教授)
懇親会委員:今井 紀夫(サロン委員 / 一橋大学大学院 博士後期課程)、深澤 了(サロン委員 / むすび株式会社 代表取締役)、嶋尾 かの子(サロン委員 / むすび株式会社 ブランド構築研究開発室室長)、長崎 秀俊(サロン委員 / 目白大学 教授)、佐々木 竜介(サロン委員 / 毎日新聞社 カスタマーリレーション本部委員)、森口 美由紀(サロン委員 / 合同会社西友 広報部部長)、京ヶ島 弥生(副会長 / 有限会社フロスヴィータ 代表取締役)
基調講演
コロナ禍後の世界は、それ以前と大きく異なると言われています。しかし、その理由は、感染症の影響だけではありません。情報技術革新がもたらすDXの進展、人類が地球に及ぼす負荷を軽減するSDGsやカーボンニュートラルの推進、画一化が進む中でのダイバーシティの重視など、私たちを取り巻く環境が大きく変化し、社会全体が新たな方向へ舵を切ろうとしているようにみえます。
このような状況のもと、企業活動や顧客行動はもちろん、それに伴いマーケターの在り方も大きく変わることが予想されます。ニューノーマル時代のマーケターに求められる思考や能力、役割は何か。そして、彼らを支える知をどのように創出していくかは、これからの学会のあり方を考える上で重要な課題だと言えます。
そこで、昨年10周年を迎え、次の10年に向けた第1歩となるマーケティングカンファレンス2022は、マーケターの代表として、本学会員のネスレ日本(株)の石橋昌文氏、(株)クー・マーケティング・カンパニーの音部大輔氏、横河電機(株)の黒須聡氏、日清食品ホールディングス(株)の深澤勝義氏にご登壇いただき、皆さんとともに、ニューノーマル時代のマーケターのあるべき姿を考えてみたいと思います。
解題 「ニューノーマル時代を切り拓くマーケター」
小林 哲(会長 / 大阪公立大学 経営学研究科 教授)
今日、企業を取り巻く環境は多方面で大きく変化しており、COVID-19は、その変化に拍車をかけたに過ぎない。今後その到来が予想される(あるいはすでに訪れている)ニューノーマル時代に求められるマーケター像と、それを支える知(研究)について、本学会を代表するマーケターの問題提起をもとに議論する。
<プロフィール>
専門は、プレイス・ブランディング、フード・ビジネス研究。1984年明治学院大学経済学部卒業。1989年慶応義塾大学商学研究科後期博士課程単位取得退学後、大阪市立大学商学部助手。その後、同大学同学部、専任講師、准教授を経て教授(博士(商学))。2022年4月に大阪府立大学と統合し、現在に至る。
話題提供① 現在に転生した葛飾北斎は、時代遅れの役立たずか、希代のアーティストか。
音部 大輔(サロン委員 / 株式会社クー・マーケティング・カンパニー 代表取締役)
「北斎が才能を発揮できたのは、浮世絵という手法に精通したからであって、そのニーズがなくなった現代では役立たずだ」という意見があります。対して「彼は絵画芸術の本質を体得しているはずだから、絵筆と版木をペンタブレットにもちかえ、あるいは動画やプロジェクションマッピングまで手掛けるかもしれない」という主張もあります。もちろん検証不可能な、モノの例えでしかありません。とはいえこの話は、デジタル化に関わるマーケティングの考え方やスキルの議論と通じるところがありそうです。「デジタル化が進んだので、マーケティング活動を全面的に変更する必要がある」と唱える主張や、そうした変化に慄くこともあるでしょう。反対に、「デジタル化などしょせん手法にすぎない」などと、開き直って顧みないこともあるかもしれません。両者を分ける領域があるとすれば、どのように解するべきか。実務事例からの学び方について交わされる議論など、話題のひとつとして共有したいと思います。
<プロフィール>
17年間の日米P&Gを経て、欧州系消費財メーカーや資生堂などで、マーケティング組織強化やビジネスの回復・伸長を、マーケティング担当副社長やCMOとして主導。2018年より独立し、現職。消費財をはじめ、輸送機器、家電、化粧品、放送局、電力、D2C、飲料、医薬品、IP、ネットサービス、BtoBなど国内外の多様なクライアントに、マーケティング組織強化やブランド戦略を支援。博士(経営学 神戸大学)。著書に『なぜ「戦略」で差がつくのか。』(宣伝会議)、『マーケティングプロフェッショナルの視点』(日経BP)、『The Art of Marketing マーケティングの技法 – パーセプションフロー・モデル全解説』(宣伝会議)などがある。
話題提供② 【日清流】マーケティング、のその先へ! ― 人びとの幸せが溢れる社会へ ―
深澤 勝義(常任理事 / 日清食品ホールディングス株式会社 執行役員CMO 兼 欧州日清社長)
COVID-19は、社会の仕組みを大きく変化させ、人々によりVUCAを意識させることとなった。その中で、人々の意識も大きく変わり、「人にとって何が大切か?」「幸せって何だろう?」という生きることへの本質的な問いを考えはじめた。また企業も「株主資本主義」から「ステークホルダー資本主義」への転換が求められており、「人や社会を幸せにすること」こそがビジネスの根幹となりつつある。しかし、社会や人々の意識や行動がどのように変化しようとも、消費者・ターゲットを観察し、理解する、つまり人間研究というマーケティングの本質は変わることはない。そして、そのターゲットの変化への対応こそが、時代を切り拓くマーケターに必要とされている力である。今回は、ターゲット観察から得られたインサイトに基づく、日清食品によるユニークな取組み事例を紹介しつつ、「幸せ」の源泉のひとつである「感動を創造すること」「消費者の期待を上回ること」の重要性を示しつつ、議論できればと思います。
<プロフィール>
1986年に花王株式会社入社。35年に及ぶマーケティング歴の中、ヘアケア部門では「アジエンス」「セグレタ」といった新ブランド立上げ、「エッセンシャル」「メリット」といった数々のロングセラーブランドを再生。花王のポジションを断トツのトップメーカーに押し上げた。
ファブリックケア部門では苦戦していた液体洗剤市場に超濃縮の「アタックNeo」を投入、社会貢献価値も含めた市場創造を図る。
2016年に日清食品取締役マーケティング部長を経て、2018年に現職である日清食品ホールディングス執行役員兼CMOに就任、“サイエンスとアートを融合した新時代のマーケティング”を実践。日本マーケティング学会常任理事、マーケティング総合大会副委員長(能率協会)。
話題提供③「新しい現実」は変わるがマーケティングの本質は変わらない。
石橋 昌文(常任理事 / ネスレ日本株式会社 チーフ・マーケティング・オフィサー 専務執行役員 マーケティング&コミュニケーションズ本部長)
コロナ禍、人口構成、政治・経済状況など、我々を取り巻く状況は日々変化している。また、サステナビリティなどの社会課題への取り組みやデジタル化の波、ダイバーシティー&インクルージョンなど、ビジネスを取り巻く環境も大きく変わってきている。
このような変化は「新しい現実」であり、この「新しい現実」がもたらす「新しい問題」に我々は取り組まなければならない。敢えて言うならば、「マーケティングの本質」は変わらないが、我々を取り巻く「新しい現実」に向き合い、理解し、そこからもたらされる「新しい問題」を発見し、解決策を導いていくことがマーケターに求められていると考える。
マーケターとして求められる資質は何なのか、どうやって伸ばしていくのか。
組織の中でのマーケティングの在り方を議論し、個人として組織として、どのように課題に取り組んでいくのかを議論したいと考えます。
<プロフィール>
神戸大学経済学部卒業。1985年にネスレ日本株式会社に入社。1990年以降はネスレUKやスイス本社を含め、コンフェクショナリービジネスに携わってきた。2002年からスタートした「キットカット」の受験キャンペーンを推進。2009年からは現職に就き、ネスレ日本全体のマーケティング戦略の立案と実行に関わってきた。
日本マーケティング学会の常任理事も務め、マーケティング講演にも対応し、マーケティングの理解を広める活動を行ってきた。趣味は読書で、休日は料理作りや旅行を楽しむ。
話題提供④
黒須 聡(常任理事 / 横河電機株式会社 宇宙ビジネス・ディベロップメント・エグゼクティブ 宇宙事業開発室長 兼 チーフ・サステナビリティ・オフィサー)
<プロフィール>
国際多国籍企業との闘いでマーケティングの必要性を痛感し、マーケティングを始め、ハマる。「BtoBブランディング」で2009年「第1回日本マーケティング大賞 奨励賞」を受賞。マーケティング、事業企画、開発、経営に関わる。2019年よりチーフ・サステナビリティ・オフィサーを務め、サステナビリティを起点としたビジネス開拓(産業及び宇宙)を行う。2022年4月に宇宙事業開発室を設立し、室長として現在に至る。JMAC常任理事。月面産業ビジョン協議会メンバー。大学宇宙工学コンソーシアム国際委員会アドバイザリーボードメンバー。慶應工学会理事。WBCSD(持続可能な開発のための世界経済人会議)カウンシルメンバー。BCTI(Business Commission to Tackle Inequality)コミッショナー。
基調講演:司会、パネルディスカッション:コーディネーター
八塩 圭子(常任理事 / フリーアナウンサー / 東洋学園大学 現代経営学部 教授)
<プロフィール>
上智大学法学部卒業。テレビ東京で10年務めた後フリーアナウンサーに。法政大学大学院社会科学研究科経営学専攻マーケティングコース修士課程修了。関西学院大学商学部准教授、学習院大学経済学部経営学科特別客員教授を経て、2016年4月から東洋学園大学現代経営学部准教授、2021年4月から現職。報道番組司会、コメンテーターなど多数。
<プログラム>
08:40- | 受付開始(法政大学 市ケ谷キャンパス 大内山校舎 1F) | ||
09:00- 10:30 |
リサーチプロジェクト・セッション 16セッション(大内山校舎 5〜7F) | ||
エフェクチュエーション研究会(Y501) | ブランドマネージャー制度 研究会(Y502) |
ユーザー・イノベーション 研究会(Y503) |
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リーダー:栗木 契(神戸大学大学院 経営学研究科 教授) >プロジェクト詳細 小売企業の国際化に伴う不確実性とエフェクチュエーション ― FLO Optics Pte. Ltd.の事例から ―
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リーダー:佐藤 達郎(多摩美術大学 美術学部 教授) >プロジェクト詳細 なぜあなたの仕事は邪魔されるのか? ― 日本企業におけるブランドマネジャー制度の組織的課題 ―
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リーダー:西川 英彦(法政大学 経営学部 教授) >プロジェクト詳細 リード・ユーザーに「足りないモノやコト」を支援するしくみ ― DMM.make AKIBAの事例 ―
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医療マーケティング研究会(Y504) | 地域創生マーケティング研究会(Y505) | ブランド&コミュニケーション研究会(Y506) | |
リーダー:的場 匡亮(昭和大学大学院 保健医療学研究科 准教授) >プロジェクト詳細 患者視点の質指標 ― 患者経験価値(Patient Experience:PX)と活用 ―
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リーダー:山口 夕妃子(佐賀大学 芸術地域デザイン学部 教授) >プロジェクト詳細 地域創生に必要な考え方と実践とは ― 熱海と山梨の実践から学ぶ ―
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リーダー:杉谷 陽子(上智大学経済学部 教授) >プロジェクト詳細 ブランド・トランスフォーメーション(BX) ― 価値共創時代の新しいブランド経営 ― 司会:外川 拓(上智大学 経済学部 准教授)
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マーケティング・ツールとしての知的財産研究会(Y601) | アジア・マーケティング研究会(Y602) | 地域活性化マーケティング 研究会(Y603) |
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リーダー:杉光 一成(金沢工業大学 イノベーションマネジメント研究科 教授) >プロジェクト詳細 マーケティング支援を目的として行われた改正「意匠法」の活用
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リーダー:薗部 靖史(東洋大学 社会学部 教授) >プロジェクト詳細 多形化する消費者行動
| リーダー:宮副 謙司(青山学院大学大学院 国際マネジメント研究科 教授) >プロジェクト詳細 産官学連携による地域活性化の新動向
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AI×5G時代のビジネスモデル 研究会(Y604) |
健康経営ブランディング研究会(Y605) | デザイン思考研究会 (Y606) |
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リーダー:安岡 寛道(明星大学 経営学部 教授 / 中小企業診断士) >プロジェクト詳細 AIを活用したマーケティング・リサーチの最前線 モデレーター:安岡 寛道(同上)
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リーダー:阿久津 聡(一橋大学大学院 経営管理研究科 教授) >プロジェクト詳細 予防医学からみた健康経営ブランディング
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リーダー:廣田 章光(近畿大学 経営学部 教授) >プロジェクト詳細 日立製作所の社会イノベーション事業の推進とデザイン活用
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サービス・マネジメント研究会(Y701) | マーケティング/PRテクノロジー研究会(Y702) | 価値共創型マーケティング 研究会(Y703) |
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リーダー:向井 光太郎(関西学院大学 ハンズオン・ラーニングセンター 准教授) >プロジェクト詳細 サービスとしての営業
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リーダー:藤崎 実(東京工科大学 メディア学部 専任講師) >プロジェクト詳細 1832年創業の「楯の川酒造」が推進する広報と酒蔵DX戦略
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リーダー:村松 潤一(岐阜聖徳学園大学 経済情報学部 教授) >プロジェクト詳細 カスタマー・サクセスと価値共創
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オムニチャネル研究会(Y704) | |||
リーダー:近藤 公彦(小樽商科大学大学院 商学研究科 教授) >プロジェクト詳細 リテールDXとイノベーション
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10:40- 12:00 |
オーラルセッション *フルペーパー(論文)を準備の上で,理事によるコメンテーターのもと,報告(12分)・質疑応答(7分)を行う,いわゆる伝統的な学会の報告スタイル。理事の投票による,ベストオーラルペーパー賞,ベストドクトラルペーパー賞(博士課程個人報告対象)も予定。 |
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12:10- 13:00 |
ランチ,ランチョンセッション *企業との共催によるマーケティングに関連する報告会(無料お弁当・お茶付き)。新型コロナウイルス感染症の予防のため,黙食(質疑応答も無し)を徹底ください。 *各会場入口の共催企業受付で,原則,名刺を渡して(あるいは記帳)ください。共催企業より,メールあるいはDM等で連絡させて頂く場合があることをご了解ください。なお,お弁当・お茶は,ほぼカンファレンス参加者分を用意しますが,数に限りがあることはご理解ください。 |
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13:10- 13:40 |
ポスターレビュー報告 *ポスターセッションの内容を1報告1分で説明。 | ||
13:40- 14:10 |
ポスターセッション(富士見ゲート3F カフェテリアつどひ) *ポスターレビューの番号順に,ポスター設置。 パネルに図表を掲示して,逐次,参加者と対話しながら進める報告会。フリーマーケットのように,聞き手と交流しつつ深く議論できる手法。会場にて学会員の投票によりベストポスター賞選出。 |
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14:20- 17:30 |
基調講演(富士見ゲート G503) 司会:八塩 圭子(常任理事 / フリーアナウンサー / 東洋学園大学 現代経営学部 教授)
16:10-17:30 パネルディスカッション |
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18:00- | 懇親会(ホテルグランドヒル市ヶ谷 3階 瑠璃の間)>MAP *学会員同士の交流を目的とした懇親会。各賞の授賞式も実施。 |