会長のあいさつ

日本マーケティング学会
の会長挨拶

会長 古川一郎日本マーケティング学会会長就任に寄せて
  
 日本マーケティング学会では、これまで「探究と創発」のための実践的な場づくりを目指して参りました。現在では、2000名を超える規模のコミュニティにまで成長しましたが、設立当初から学者1に対して実務家が2という、社会科学系の学会としてはユニークな構成を維持しています。これは、理論研究者と実践者という異なる領域の人々が交流し、問題意識を共有し、探究し、創発することを通じて、新たな気づきを生み出すことが、社会的に求められているからだと思います。そしてこの重要性は、近年ますます強くなってきたことを痛感します。
  
 その最大の理由は、企業を取り巻く社会環境が大きく変化する中で、教科書的なマーケティングの理論、すなわちSTP-4Pというフレームワークではうまく対処できない状況がいたるところで出てきたからだと思います。必然的に新しい理論的枠組みが求められているのですが、社会科学においては、理論は必ず実践の後追いになります。ですから、理論研究者は実践者の新たな試みに関心を持たなければなりません。同時に実践者も、新しいマーケティングの可能性を考える上で、いま起きている現象をより良く説明する新たな理論を求めています。そして、これまでにない課題に直面している非営利組織、行政、様々なコミュニティなども、マーケティングに強い関心を寄せるようになりました。マーケティングの新しい知見がいたるところで求められるようになってきているといえましょう。
  
 学会設立からほぼ7年が経過しましたが、石井淳蔵初代会長、田中洋前会長のリーダーシップのもと、カンファレンス、リサーチプロジェクト、マーケティングサロン、マーケティング・ジャーナルというしっかりとした4本の柱で学会を支えるという構造が出来ました。春のリサプロ祭り、秋のカンファレンスとも、大変な賑わいになってきました。マーケティングサロンも1年を通じて、興味深いテーマが目白押しです。マーケティング・ジャーナルもJ-Stageからダウンローでできるようになりました。これもひとえに、たまたまご縁でつながった学会員の献身的な活動によるものだと思います。
  
 これからの2年間は、元号が変わり、オリンピックという一大イベントが行われます。おそらく、大きな転換点に私たちは立っているのでしょう。変化を活かすためにも、これまで培われた基礎の上に、学会員のつながりの中から生まれる新たな価値がさらなる熟成を深め、連携して支え合うことで、「探究と創発」の場の価値をさらに高める試みを展開していきます。引き続き活発なご支援を賜りたく思います。

 
2019年4月
日本マーケティング学会
第3代会長 古川一郎(第4期:2019年4月-2021年3月)

 

> 第2代会長(第3期:2017年4月-2019年3月) 田中 洋のあいさつ

> 初代会長(第1-2期:2012年8月-2017年3月) 石井 淳蔵のあいさつ

 
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