オーラルセッション

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 日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.11 
組織成果を示唆するクリエイティビティ
ブルデューの「ハビトゥス・界」理論概念を援用して企業組織を読み解く
森 泰規
株式会社 博報堂 BID局 ディレクター
発行:2022年11月11日
分類:一般報告
掲載形態:報告概要
要約 :
今回本稿では,職員(組織成員)のクリエイティブな活動が,組織の成果にもたらす効果をブルデューの理論概念を援用して検討する。すなわち,個々人の特定の趣向や行動様式(=ハビトゥス)は個々人でなく集団として共有され,その方向性を示すこと(Bourdieu, 1980=1988)また,どのような趣味をもつかによって,人はみな自分自身の「界」をつくり差異化を果たそうとする(Bourdieu, 1979a=1990, Crossley, 2001=2012, 片岡, 2019)ことである(ハビトゥス概念・界概念)。生活者3000名を対象とした調査(2021年6月)で回帰モデルを用いた分析の結果,正解率は64.9%を示し,かつ「趣味の楽器演奏」の経験があると,業務上の達成実感は2.3倍(最低でも1.6倍,最大の場合3.3倍)であることがわかった。世帯年収や15歳時の出身家庭における蔵書数も説明力を持っていたが趣味よりは影響が小さく,年齢はさほど説明力をもたなかった。これらにより経済資本や出身階層の文化資本よりも,後から身につけた趣味が相対的に強い影響を及ぼすことを示した。
キーワード : 文化資本 ハビトゥス 界 組織開発 ブランドマネジメント
ページ : pp.187-188
ファイルサイズ : 218KB


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