オーラルセッションの要旨・フルペーパー(報告概要)の閲覧・ダウンロードが可能です。 |
日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.11 |
コロナ禍による就労環境の変化が,働く母親へ与えた影響 |
―女性の活躍を可能とするパラダイムシフトの出現― |
西山 裕子 代表 |
山下 貴子 同志社大学大学院ビジネス研究科 教授 |
発行:2022年11月11日 |
分類:一般報告 |
掲載形態:フルペーパー |
要約 : 日本企業では,管理職に占める女性の割合が国際的に見ても低い。原因の一つが,女性が子どもを育てながら昇進することの困難さである。しかし2020年初頭から新型コロナウィルスが流行したことで,リモートワークが急速に普及した。本研究では,環境変化が子どもを持つキャリア女性にもたらした影響と課題を明らかにし,今後の働き方についてモデル化を行った。 調査対象の12人の働く母のほとんどは,環境変化を好意的にとらえていた。①勤務「場所」ではなく業務への「適性」が基準に,②男性社員と働く条件が同等に,③育児時間取得のための短時間勤務が解消,等を評価していることが明らかになった。家庭においても,①配偶者との関係強化,②家事育児との両立,③子どもとつながり強化など,肯定的に受け止めている。リモートワークやIT推進による効率化が,仕事の質の向上やワーク・ライフ・バランスの改善に寄与していた。コロナによる経済不安や収入ニーズも,昇進意欲への動機づけとなっていることも明らかになった。消費者行動については「食」「住」「趣味や自己投資」など巣ごもりを通じた自己啓発への出費の増加が示された。 |
キーワード : 新型コロナウィルス 働く母親 リモートワーク 昇進意欲 消費者行動 |
ページ : pp.60-68 |
ファイルサイズ : 1,052KB |
>一覧