オーラルセッション

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 日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.12 
柔軟剤広告における広告表現の過剰性が商品魅力に与える影響
香り要素とエシカル要素の効果の比較
蛯谷 孟弘
明治大学 商学部 学生
加藤 拓巳
明治大学 商学部 専任講師
発行:2023年11月20日
分類:一般報告
掲載形態:要約
要約 :
近年,商品機能を過剰に表現した「誇大広告」が散見される。それら誇大広告が消費者の知覚に及ぼす影響については,これまで盛んに議論されてきた。既存研究の多くは誇大広告の負の影響について論じたものだが,以下3つの条件では正の影響を及ぼす; (1)消費者がブランドに好意的な態度を有する,(2)消費者の重視点と広告の訴求点が合致する,(3)過剰さを受容しやすい国民性を有する。しかし,これら既存研究は消費者の態度や属性に依拠しており,消費者に魅力的に映る誇大広告の要素についての議論は乏しい。そこで本研究は柔軟剤広告を対象に,誇大な要素として香り(私益)とエシカルさ(公益)を挙げ,各要素を過剰に訴求した場合の広告の魅力について,以下2つの仮説を導出した。H1: 柔軟剤広告の香り要素(私益)の表現は,過剰と知覚された場合,広告の魅力に負の影響を与える。H2: 柔軟剤広告の過剰なエシカル要素(公益)の表現は,過剰と知覚された場合,広告の魅力に正の影響を与える。ランダム化比較試験の結果,2つの仮説は支持された。よって,消費者の知覚する広告の魅力を高めるために誇大広告の公益要素は効果的であり,企業は積極的に消費者に訴求すべきである。
キーワード : 誇大広告 過剰訴求 エシカル消費 私益 公益
ページ : p.325
ファイルサイズ : 111KB


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