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日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.12 |
日本の漫画業界における海賊版利用者の正規サービスへの取り込み |
松塚 夢 パナソニックコネクト |
稲葉 祐之 国際基督教大学 |
発行:2023年11月20日 |
分類:一般報告 |
掲載形態:フルペーパー |
要約 : 本研究では,日本の漫画業界における海賊行為をビジネス面から防ぐ方法について検討する。データの分析からは、日本の漫画業界における海賊利用者は,経済状況の悪さ,セキュリティ意識の低さ,海賊行為に対する罪悪感の小ささの3点は海賊行為の行いやすさとは関連が弱いことが明らかになった。また,日本の海賊版漫画利用者は「購買までは至らないが,少し気になる未読作品を労力的・時間的負担なく享受できること」「学生も使いやすく,手頃に作品を享受できること」「合法かつ容易にアクセスできること」を兼ね備えたサービスを求めていることがわかった。その結果,現状の漫画サービスは「学生も使いやすく,手頃に作品を享受できること」「合法かつ容易にアクセスできること」という需要は満たしていたが,「購買までは至らないが,少し気になる未読作品を労力的・時間的負担なく享受できること」という需要は満たしていないことが明らかになった。分析の結果、海賊版利用者の需要を反映したビジネスモデルは「人気作品も取り扱う総合型漫画サービスによる定額読み放題型サービス」、もしくは「漫画誌の定期購読と広告収益型サービスの併用」であることを示した。 |
謝辞 : |
キーワード : 海賊版 デジタル・パイラシー 都度課金型 定期購読型 定額読み放題型 |
ページ : pp.300-306 |
ファイルサイズ : 367KB |
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