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| 日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.14 |
| 偶然を設計する |
| セレンディピティ統合モデルとマーケティング実装への示唆 |
| 野島 光太郎 ウイングアーク1st/JAIST支援機構 |
| 発行: |
| 分類:一般報告 |
| 掲載形態:要約 |
| 要約 : 本研究は,合理性と効率性を前提とする従来のホモ・エコノミクス的行動様式を超えて,不確実性と創造性のジレンマに直面する現代組織において,偶然性を能動的に活用するセレンディピティの戦略的意義を再考する。とりわけ,VUCA環境下で進むオフィス回帰やデータ駆動型の効率化は,偶発性を管理統制しようとする一方で,組織学習論における「探索」と「活用」(March, 1991)の緊張関係を深刻化させている。こうした創造的ジレンマに対し,本研究は,創造的環境理論と価値創造プロセス論を統合し,現代的推進力として「テクノロジー」と「身体性」の二軸を組み込んだ「セレンディピティ統合モデル」を提示する。質的調査に基づき3つの先端組織を分析した結果,①多様な要素の統合的環境整備,②テクノロジーと身体性の相補的活用,③偶然を組織能力へ昇華させる循環的な価値創造サイクル,という3つのメカニズムを導出した。本研究の理論枠組みは,ダイナミック・ケイパビリティ,エフェクチュエーション,ブリコラージュ理論とも親和性が高く,マーケティング領域において偶然性をリスクではなく戦略的資源として捉え直す実践的視座を提供する。 |
| 謝辞 : |
| キーワード : 身体性 テクノロジー 知識創造 VUCA エフェクチュエーション |
| ページ : p. |
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