|
オーラルセッションの要旨・フルペーパー(報告概要)の閲覧・ダウンロードが可能です。 |
| 日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.14 |
| 消費者研究における実験室実験:マニピュレーション・チェック変数の効果推定 |
| 阿部 誠 中央大学 戦略経営研究科 教授 |
| 発行: |
| 分類:一般報告 |
| 掲載形態:要約 |
| 要約 : 消費者研究では,被験者の心理状態が目的変数に与える影響を検証するために,刺激の介入によって被験者の心理状態を操作するランダム化比較試験(RCT)を行うことが多い。ここでの関心は,介入(刺激)自体の効果ではなく,介入の結果生み出された状態の違いが目的変数に与える影響である。したがって,介入が意図された心理状態の違いを被験者にもたらしたかを確認するために,マニピュレーション・チェックが不可欠である。 本研究では,未観測な交絡因子が存在していても,介入に対する心理状態を測定するマニピュレーション・チェック変数の効果を正しく推定できる手法を提案する。そこでは実験デザインの不完備性を考慮することで,提案手法の方がRCTよりも有意な結果になることを,シミュレーション分析で確認する。 そもそも消費者研究の焦点は介入自体の効果ではなく心理状態の効果であること,この状態を測定した変数がマニピュレーション・チェック以外に利用されずに脇役となっていること,因果効果がより有意に出ること,過去の消費者研究において行われていなかったこと,を鑑みると提案手法が消費者実験の代替的な分析枠組みとなる可能性を秘めている。 |
| 謝辞 : |
| キーワード : 介入 心理状態 ランダム化比較試験 交絡因子 操作変数法 |
| ページ : p. |
>一覧

