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| 日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.14 |
| 経営資源の再解釈によるオープンイノベーション型の事業体制構築プロセス |
| 日華化学グループ・山田製薬の事業転換事例からの考察 |
| 廣澤 祐 一橋大学大学院経営管理研究科博士後期課程 |
| 発行: |
| 分類:博士単独報告 |
| 掲載形態:要約 |
| 要約 : 本稿の目的は,アウトバウンド型オープンイノベーション(以下,OI)の新たな発生メカニズムを解明することにある。従来,アウトバウンド型OIの起点は価値ある未利用技術にあるとされてきたが,本稿ではこの技術シーズ起点の論理とは異なり,戦略的失敗によって遊休化した経営資源が,いかにしてOIの起点となりうるのかについて考察する。 日華化学の事例分析を通じ,当初の戦略目的を失い遊休化した子会社が,経営者による「経営資源の再解釈」という認知的プロセスを触媒として,高品質な化粧品ODM事業へと転換する創発的プロセスを分析した。この転換は,親会社の事業改革で蓄積された技術資産と,意図せざる結合が実現することで加速された。 本研究は,陳腐化や埋没した経営資源であっても,その潜在価値を再定義し,既存の組織能力と再結合させることでアウトバウンド型OIの起点となりうることを示す。これはOI研究に新たな視点を提供し,遊休化した経営資源の再生について実践的示唆を与える。 |
| 謝辞 : 本稿を執筆するにあたり、多くの方々からご指導とご協力を賜りました。ここに記して、心より感謝申し上げます。一橋大学の西野和美先生と島本実先生には、指導教員として研究の構想段階から最終稿に至るまで、多角的な視点から貴重なご示唆をいただき、長期にわたり熱心なご指導を賜りました。両先生に深く御礼申し上げます。研究室の永野克将さん、市悠太郎さん、林宗弘さんには、日々の研究活動の中で、数多くの有益な議論の機会をいただきました。皆様との対話から得られた多くの気づきが、本研究を進める上での支えとなりました。また、本研究の事例分析にご協力いただきました日華化学株式会社 代表取締役副社長執行役員の龍村和久様には、ご多忙の折にもかかわらず、長時間にわたるインタビューの機会を賜り、大変貴重なご示識をいただきました。龍村様のご協力なしに、本研究の核となる考察はあり得ませんでした。心より感謝申し上げます。最後に、法政大学経営学部の岡田庄生先生には、論文の草稿段階で貴重なご意見とご助言を賜りましたこと、厚く御礼申し上げます。本稿の完成にご協力いただいたすべての皆様に、改めて深く感謝いたします。 |
| キーワード : 創発的戦略 リ・イノベーション 遊休経営資源 認知的プロセス |
| ページ : p. |
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