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日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.6 |
CSRによる企業価値の創造 |
活動の多様性と財務的価値に関する実証分析 |
松本 龍二 早稲田大学 経営管理研究科 修士課程 |
発行:2017年10月12日 |
分類:一般報告 |
掲載形態:フルペーパー |
要約 : 近年,不祥事に起因した企業統治の重要性がメディアに取り上げられている。グローバルな動向として,CSRガイドラインが制定され,それを前提とした企業経営が必須となりつつある一方で、多くの社会課題を抱える日本は,社会課題先進国とも呼ばれている。こうして,社会的課題の解決が企業の財務的価値につながるという認識は広まりつつある。しかし,企業のリソースは有限である。したがって,どのような財務的価値を増大させるのかという目的に応じて,最適な社会的課題を選択し,活動に取り組んでいくことが必要である。しかし,どの活動がどのような財務的価値を増大させるのか明確化した実証研究は未だ存在しない。本稿の目的は,企業がソーシャル・マーケティングの一環としてCSR活動を行うための手掛かりとして,活動の多様性と財務的価値との相互関係を実証的に明らかにすることである。具体的には,「人材活用」「環境」「企業統治」「社会性」というCSR活動の4要素と「収益性」「安全性」「規模」という財務的価値の3要素との相互関係を検討した。2次データを用いた重回帰分析の結果,人材活用が収益性,社会性が安全性と規模に正の影響を与えることを発見した。 |
キーワード : 社会的責任のマーケティング ソーシャル・マーケティング 財務的価値 |
ページ : pp.185-194 |
ファイルサイズ : 803KB |
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