第16回ソーシャル・メディア&ビジネス研究報告会レポート「小売業起点のまちづくり」 |
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テーマ:小売業起点のまちづくり
講演者:大阪市立大学 名誉教授 石原 武政 先生
日 時: 2018年5月23日(水)19:00-20:30
会 場:神戸市産業振興センター 8階802・803号会議室
4月に出版された『小売業起点のまちづくり』(碩学舎)の第1章「商業まちづくりの系譜」、第2章「商業まちづくりの背景」、終章「地域は総合の場」について、本書の出版背景を含めて講演を頂いた。
第1章「商業まちづくりの系譜」
まちづり、タウンマネジャーの定義からはじまり、戦後の商業まちづくりの系譜について、時代背景を踏まえて詳細に説明された。
第2章「商業まちづくりの背景」
成長が停滞する状況における商業まちづくりの実態について説明が行われた。
人口減少、インフラ、住宅の老朽化が進行する時代における小売業の実態について説明がデータを交えて行われた。
買い物機能、コミュニティ機能(街の場(空間)として理解)について以下の観点から説明が行われた。
買い物弱者(身体的理由により買い物が不便)と買い物難民(物理的理由で買い物が困難)が約700万人の推計(2014年)と小売業とのかかわり。コミュニティ機能における小売業の可能性についてボランティア、地域行政財政負担などとのかかわり。
終章「地域は総合の場」
現場は専門的知見を総合する場であり、合意形成は納得の組合せ、事業評価とPDCAサイクルについて説明がなされた。
質疑の中では、売上・利益と社会性について質問があり
行政の予算を商店街に投入することについて、商売とコミュニティ(社会性)との関係については、コミュニティに支持されなければ商売はできないことは大型店も含めて共通。コミュニティの中に入り込めなくとも仮に商圏が半径500メートルとして半径700メートルのコミュニティに支持されていることが重要と説明がなされた。
(報告書作成:廣田 章光)