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研究報告会レポート

第14回女性マーケティング研究報告会レポート「婦人科系オンライン診療・相談アプリ『スマルナ』と医療DX」

#いまマーケティングができること

第14回 女性マーケティング研究報告会(オンライン) > 研究会の詳細はこちら
テーマ:婦人科系オンライン診療・相談アプリ『スマルナ』と医療DX
ゲストスピーカー:株式会社ネクイノ 代表取締役 石井 健一 氏
モデレーター:武庫川女子大学 経営学部 教授 高橋 千枝子
日 程:2022年2月17日(木)19:00-20:30
場 所:Zoomウェビナーによるオンライン開催
共 催:武庫川女子大学

 
【報告会レポート】
 本報告会は、生理や避妊といった婦人科系の悩みをオンライン診療アプリで診療・相談、ピル処方もできるサービス『スマルナ』を立ち上げた、株式会社ネクイノの石井社長をお招きして、創業からの経緯、今後の展開についてお話頂いた。
 石井社長は婦人科系の悩みを解決するために創業したのではなく、スローガン『世界中の医療空間と体験をRe▷designする』に集約されるように、あくまでも医療の課題を解決する(DX)ために医療業界を変革する第一歩として『スマルナ』を立上げた。といっても最初から婦人科系の悩み・ピルからスタートした訳ではなく、様々な参入領域のリサーチやトライ&エラーの中で導かれたが、創業資金が枯渇した時期もあった。石井社長も含め創業メンバーは男性ばかりで、婦人科系の悩みは未知の世界の中、インターンの女子学生や知人友人にヒアリングして、市場の現状や課題を明らかにしていき、現在のビジネスモデルの構築につなげていった。今後の展開としては、生理ナプキンの無償化を実現するサービスやユースクリニック、婦人科系の保険の開発などをあげた。ただネクイノ(ネクストイノベーションが語源)の設立意義・存在目的に立ち返り、婦人科系の悩みを解決する分野を第一歩として、医療の課題を解決する(DX)に貢献していくことを説明した。
 
【報告会を終えて】
 『スマルナ』に注目した理由は経営者が男性だったことである。近年、女性の健康課題をテクノロジーで解決するフェムテックが注目されているが、経営者の殆どは女性、それも自分の原体験(生理痛・PMS・更年期障害等)から立ち上げたものばかりである。原体験から起業を考える、女性のことは女性にしかわからない、という思い込みがあったことに気付かされた。またネクイノは医療課題を解決(DX)するために医療業界を変革するというビジョンを掲げており、3年後、5年後にはどんな企業・事業・サービスを展開しているか非常に興味がある。
 
(文責:高橋 千枝子)

 
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