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第9回サービス・マーケティング研究報告会レポート「豊かな人生を送りたい人の、一番の理解者。~社員、顧客、社会のために~」 |
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テーマ:豊かな人生を送りたい人の、一番の理解者。~社員、顧客、社会のために~
講演者:西畑 智博 氏(株式会社JALカード 代表取締役社長)
日 程:2024年7月8日(月)19:00-21:00
場 所:Zoomによるオンライン開催
【ゲストプロフィール】
西畑 智博 氏
1984年東京大学工学部卒業、日本航空株式会社(JAL)入社。以来「ビジネスとITの融合」がテーマ。1995年より国内営業部、商品開発部eビジネス推進チーム・マネージャーとして、JALのWebサイト・携帯サイト、JAL ONLINE(ビジネスモデル特許取得)やインターネット放送局JAL TV等をインターネット黎明期にゼロベースから立ち上げ、推進。2014年より執行役員として、旅客基幹システムを50年ぶりに刷新するSAKURAプロジェクトを担当し、2017年にサービスイン。2018年よりイノベーション推進本部長、2019年 常務執行役員 デジタルイノベーション本部長として「JAL Innovation Lab」や「JAL Innovation Fund(CVC)」を構築し、JALのDXとドローン・空飛ぶクルマ等の新規事業創造を推進。
2018年 IT Japan Awardグランプリ受賞、2019年 IT協会・IT最優秀賞受賞、2021年 DX銘柄2021に選定。2022年6月より現職に就任、CEOとしてデータ・ビジネス・カンパニーへの成長を目指してデータ・ドリブン経営に挑戦中。その他 JALグループ企業年金基金・理事長、(財)さっぽろ産業振興財団・エグゼクティブ・アドバイザー。
【報告会レポート】
顧客のウェルビーイングを持続的に実現するためには、まずそれを考え実行する社員が、モチベーションを持ち、挑戦するマインドセットを備えていることが重要である。そのためのキーワードは「個の力とリーダーシップ」であり、従業員体験(EX)の最大化が顧客体験(CX)の最大化につながり、社会のために何をなすべきかという視点が欠かせない。JALカードでは、「豊かな人生を送りたい人の、一番の理解者。」を掲げており、この目標に向けた着実な取り組みの継続を通じて、顧客のウェルビーイングに近づき、顧客生涯価値(LTV: Lifetime Value)の最大化を目指している。
これまでのいくつかのプロジェクトをケーススタディとして取り上げ、それらから得た教訓(Lessons & Learnings)を基に、40周年を迎えたJALカードがウェルビーイング実現に向けてどのように取り組んでいるか、3部構成で共有された。
Part1:黎明期のインターネット・ビジネスと50年ぶりのJAL旅客基幹システム刷新
1995年、JALホームページ開設、1998年、携帯サイトによる予約サービス開始、国内線出張サポートとなるJAL ONLINE開始など、西畑氏は、JALのインターネット・ビジネスをリーダーとしてゼロから立ち上げていった。これらのDXの大事業を成し遂げた原動力として、ITの領域、ネットの領域、創造的思考の領域のDXにおける3つの領域を最大限引き出したHuman力が貢献した。
50年間オンプレミスで稼働していた旅客基幹システムを外部システムに移行するJAL史上最大のプロジェクトをリーダーとして成功に導いた。プロジェクトメンバー2,000人が同じロゴのTシャツを着て全員の想いを集結してチームをまとめ、740名の現場社員と直接コミュニケーションをとり、40社を超える多国籍パートナー企業を巻き込んで、プロジェクトを社内外にマーケティングすることでプロジェクトを推進した。
Part2:イノベーション・18カ条と意識改革に向けた「個の力とリーダーシップ」の実践
個人の「WILL(やりたいこと)」「CAN(できること)」「MUST(やるべきこと)」を最大限発揮できる場を提供することが、リーダーの重要な役割である。同氏は自身の革新的な仕事から得た教訓を「イノベーション18カ条」としてまとめ、その一つである『「3の法則」三角形は全ての基本形』を提示している。この法則では、家族(Family)、仕事(Business)、個人生活(Private)の3つの次元がバランスを取ることで、人のウェルビーイングが実現すると説いている。
Part3:JALカードでの挑戦
JALカードは、「豊かな人生を送りたい人の、一番の理解者。」というブランドメッセージを掲げている。2024年1月には「JAL Life Statusプログラム」を開始し、JALは「JALマイルライフ」を推進している。これにより、日常生活のさまざまなシーンでマイルを貯め、非日常の特別な体験でマイルを使うことができる。
この取り組みの一環として、これまでの航空機搭乗に加え、日常のさまざまなサービス利用で貯まる生涯実績ポイントによって、新たなステータスや特典を提供する。これにより、顧客の非日常と日常の多様なタッチポイントにおけるJALカードとのエンゲージメントが強化され、カスタマージャーニー全体でJALカードの発信力を高めている。さらに、プロダクト中心のマーケティングから顧客重視のマーケティングへのシフトを図り、顧客生涯価値(LTV)の向上を通じて顧客のウェルビーイングに近づくことを目指している。
(文責:山岡 隆志)

