ポスターセッションの報告要旨の |
日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.7 |
ネスカフェ・アンバサダーの事例研究に見るーションシップ・マーケティングの日本的特徴 |
2018年8月 英国Oxford大学で開催されたICEMMカンファレンスにおける発表で得られた知見 |
出野 和子 関西学院大学経営戦略研究科博士課程後期 |
発行 : 2018年10月08日 |
報告要旨 : 本研究は,日本のみで展開されているネスカフェ・アンバサダーの仕組みを分析し,その成功要因からリレーションシップ・マーケティングの日本的特徴を明らかにすることを目的としている。まずGrönroosによるサービス・マーケティング・トライアングルを参考に価値創造のプロセスを分析した。また,そのような作用を可能とした背景として,林(1994)が述べるO型,M型組織の理論に基づき考察した。その結果,アンバサダーと顧客の双方に一次的価値創造,二次的価値が現れることが分かった。次に,アンバサダーの制度に対する評価をフィンランドで調査した結果,日本と同様に展開することは困難といえることが判明した。これらの調査結果よりリレーションシップ・マーケティングの日本的特徴について,アンバサダーの事例紹介と共にInternational Conference on Business, Economics, Management, and Marketingにおいて発表を行ったところ,参加者から多くの反響が寄せられた。特に,日本人の集団主義やおもてなし精神に対する関心の高まりが見られた。今回の学会発表を通じて,日本のマーケティング研究をグローバルに発信する必要性を強く認識した。 |
キーワード : リレーションシップ・マーケティング 価値共創 関係性構築 自己実現 |
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