ポスターセッションの報告要旨の |
日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.10 |
非ブランド商品・サービスに関する脳賦活部位とその情報処理過程について |
脳機能画像結果を使用したメタアナリティカルな方法による検討 |
綿貫 真也 流通科学大学 商学部 准教授 |
発行 : 2021年10月29日 |
分類:一般報告 |
報告要旨 : 本研究は,ブランドエクイティを有しない非ブランド商品・サービスに関する被験者の脳賦活部位から,非ブランド商品・サービスにおける特徴的な心的過程の検討を試みた.具体的な方法として,脳神経科学の研究分野においてよく活用される,脳機能画像の実験結果を使用したメタアナリシティックな方法を採用した.最終的な対象研究数は,指定された科学的な手続きに依拠して収集された26研究,733脳賦活部位となった.解析の結果,腹内側前頭前野,腹側線条体が特徴的に賦活した.この領域は,Neural common currency networkの中心的な脳領域であり,非ブランド商品・サービスに関する消費者の心的過程とは,「主観的で短期的な報酬への期待」を基本としていることが推察される.その他の脳賦活領域として,下頭頂葉,背内側前頭前野が観察された.これらの領域は,認知的意思決定の際に賦活される箇所である.以上のことから,非ブランド商品・サービスに関する消費者の心的過程とは,主観的で合理的な報酬期待を基本としたシステムであることが示唆される. |
キーワード : 非ブランド 脳神経画像 消費者神経科学 |
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