ポスターセッションの報告要旨の |
日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.12 |
ブランドにおける世界観 |
複合的研究からのアプローチ |
津村 将章 神奈川大学 経営学部 准教授 |
都留 泰作 京都精華大学 マンガ学部 教授 |
発行 : 2023年11月20日 |
分類:一般報告 |
報告要旨 : ブランド構築において世界観という言葉が使われることが増えている。日経各紙を検索すると1997年にはブランドと世界観に関する記事はわずか3件であったが,その10年後の2007年には33件,2014年には89件,2022年には113件と右肩上がりに伸びている。世界観こそがブランドを構築する上で最も重要であると指摘する論者もいる。既存研究においても多くの研究者がブランドの世界観の重要性について指摘している(阿久津・石田, 2002; 阿久津, 2004; Holt, 2004; 田中,2017)。しかしながら,ブランドにおける世界観の研究は統一的見解があるとはいえない。 一方で世界観に関する研究は,文化人類学や文学研究等においては多様な研究が存在する。例えば,物語における登場人物の世界の「観」方や舞台設定としての世界のあり方などである(大塚,2003; 都留,2015)。ブランドの世界観に関する研究においては,物語の舞台設定との近接が指摘されており(津村, 2023),このような他分野の研究蓄積はブランド研究においても有用であると考えられる。本研究では他分野の研究の枠組みを用いながら,ブランドにおける世界観についてフレームワークの導出を行う。 |
キーワード : 世界観 ブランド 舞台設定 物語 |
>一覧