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ポスターセッションの報告要旨の |
| 日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.13 |
| 製造業者による指定価格制度導入の影響 |
| 松田 敦樹 中央大学 商学研究科 博士課程 |
| 発行 : 2024年12月17日 |
| 分類:一般報告 |
| 報告要旨 : 指定価格制度は,メーカーが製品の価格を指定し,小売店は定められた価格によって販売する制度である。指定価格制度によって,小売店は,自由な値引きをできなくなる一方で,売れ残った製品をメーカーに返品することができる。メーカーにとっては,製品の値崩れを防ぐことができる一方で,返品による在庫リスクを抱える施策である。 施策導入の背景には,小売店の競争による製品の大幅な値引き合戦がある。そこで,メーカーは暴落した製品価格を元に戻すため,頻繁なモデルチェンジを行ってきた。結果的に,製品ライフサイクルの短縮化や,開発期間の短縮,さらには,製品開発力の低下といった問題が顕在化している。従って,指定価格制度は,メーカーが価格決定権を小売店から取り戻し,製品ライフサイクルを引き延ばす施策と考えられる。 制度を導入している製品と導入していない製品の価格推移を比較すると,指定価格制度の導入有無に関わらず,製品のモデルチェンジ頻度は同様であった。 |
| キーワード : 流通チャネル 指定価格制度 製品開発 在庫リスク |
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