ポスターセッションの報告要旨の |
日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.13 |
化粧品広告を対象とした,ターゲット外消費者の商品魅力に影響を与える訴求について |
関谷 帆華 明治大学 商学部 学生 |
荒畑 徹汰 同上 |
佐藤 美遊 同上 |
永田 ひより 同上 |
古城 美紬 同上 |
発行 : |
分類:U24ポスターセッション |
報告要旨 : 商品やサービスの魅力はターゲット外の消費者の評価によって損なわれる場合がある。例えば,近年ではSNSの普及に伴い,テレビを見ていない人でも番組を批判して炎上させるなどしている。しかし,既存研究はターゲットの消費者に関する議論に集中しており,ターゲット外の消費者に関する議論は乏しい。化粧品市場は女性が多くを占めてきたが,近年では男性の市場参入の増加に伴い,商品がターゲット外の消費者の目に触れる機会も増えている。そこで本研究では,化粧品広告を対象にターゲット外の消費者が感じる商品魅力を調査した。男女のモデルがそれぞれ美容効果と仕事への効果を訴求する広告を作成し,オンライン調査でランダム化比較試験を行った。結果,男女とも美容効果を訴求する広告に対してはターゲット外である異性も肯定的に評価した一方で,男性に向けて仕事への効果を訴求する広告に対してはターゲット外である女性からの評価が下がった。これは,男性向けの仕事を口実とした訴求が,化粧は身だしなみとして考えている女性に共感されなかったためと推察できる。本研究はターゲット外の消費者の視点を考慮することで商品魅力の毀損を防ぐべきと示唆している。 |
キーワード : マーケティングコミュニケーション 共感 性差 |
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