ポスターセッションの報告要旨の |
日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.13 |
ダークパターンに対する倫理的対応の検討 |
酒販店ECサイトにおける事例分析 |
中澤 なつめ 新潟大学大学院自然科学研究科博士前期課程 |
発行 : |
分類:U24ポスターセッション |
報告要旨 : ダークパターン(Dark Patterns:DP)とは,ユーザーが意図しない行動を取るように設計されたインターフェースであり,ビジネス目標を優先しユーザーの利益に反することが多いため,近年問題視されている。一方,企業は顧客を獲得するためにユーザーの行動を意図的に誘導する説得的コミュニケーションを用いるが,これには倫理的ジレンマが生じる場合があり,現行の倫理教育や法的規制だけでは十分ではない。本研究では,酒販店のECサイトを事例に,ダークパターンに対する倫理的な対応策を考察することを目的としている。今回は,フォッグ式行動モデル(Fogg Behavioural Model:FBM)を用いて本ケースのECサイトの訪問者行動とその要因を明確にするとともに,榊原ほか(2023)で提案された手法にしたがって,既存のDP分類に基づきリスクを洗い出す手法Aと,顧客視点でサイトの操作体験を可視化するカスタマージャーニーマップを用いた手法Bを検討した。本研究は,説得的コミュニケーションと倫理的設計のバランスに関する新たな視点を提供し,具体的なケースにおいてのデザイン改善に向けた指針を示すものである。 |
キーワード : フォッグ式消費者行動モデル ダークパターン ECサイト UI ケーススタディ |
>一覧