ポスターセッションの報告要旨の |
日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.14 |
磨かれた「古さ」の力 |
年季の入った空間が顧客評価に与える影響 |
高比良 光琉 名城大学 経営学部 学生 |
原 愛美 同上 |
坂上 知優 同上 |
古川 未優 同上 |
野崎 結衣 同上 |
内野 美佳 同上 |
発行 : |
分類:U24ポスターセッション |
報告要旨 : 本報告の目的は,飲食店や宿泊施設における「年季の入った空間」が顧客の顧客評価に与える影響を明らかにすることである。空間の「年季」とは,長年使い込まれたことで醸し出される温かみや風格を持ち,単なる古さを超えて時間の蓄積による価値が感じられる空間を指す。本研究では,そうした空間が心理的プロセスを通じて,ポジティブに受け取られることで,顧客の評価を高めるメカニズムに注目する。従来の研究では,レストランの物理的環境(サービススケープ)が顧客の感情や評価に影響を及ぼすことが明らかにされており,顧客満足やクチコミを促す要因であることが示されている。しかし,「年季の入った空間」が顧客評価にどのような影響を及ぼすのかについては,十分な検討されていない。本研究は,古さや使用感といった,これまでネガティブに捉えがちであった要素が,むしろ魅力として機能しうる可能性に着目し,空間体験に関する新たな学術的理解の深化を図るとともに,飲食店の空間設計やブランド戦略への具体的な実務的示唆を提供するものである。 |
キーワード : 年季 顧客評価 心理的プロセス |
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