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ポスターセッションの報告要旨の |
| 日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.14 |
| 生成AIによるマーケティング施策効果予測の可能性 |
| —宮城県南三陸町における事例再現実験を通じて— |
| 日室 聡仁 NECソリューションイノベータ 課長 |
| 後藤 晶 明治大学 准教授 |
| 発行 : |
| 分類:一般報告 |
| 報告要旨 : 近年,大規模言語モデルの発展により,生成AI技術のマーケティング分野への応用が注目されている。本研究では,OpenAI社が提供するGPT-4oを用いてマーケティング施策の効果予測可能性を検証した。具体的には,南三陸町で2021年に実施されたナッジ理論に基づく生ごみ再資源化促進施策の実測データ(住民協力率が約60%から約70%へ10ポイント増加)を比較対象として,GPT-4oに同条件での住民反応を模擬させた。その結果,標準的なGPT-4oでは91%から95% (4ポイント増加),ペルソナを設定したGPT-4oでは67%から85% (18ポイント増加),人間の自然な回答のばらつきを再現するように調整したGPT-4oでは59%から71% (12ポイント増加)であった。人間の自然な回答のばらつきを再現するように調整したGPT-4oは実測値に近い予測結果を示した。研究の成果は,マーケティング施策の効果予測や施策案の優先順位付けなどに活用できるであろう。今後は,多様な分野での検証や,予測の信頼性や再現性の評価を行う。 |
| キーワード : 生成AI 大規模言語モデル シミュレーション 予測 ナッジ理論 |
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