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ポスターセッションの報告要旨の |
| 日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.14 |
| サステナビリティ情報の訴求と消費者の反応―エシカル志向と処理流暢性の影響― |
| 西 大輔 拓殖大学 商学部 准教授 |
| 発行 : |
| 分類:一般報告 |
| 報告要旨 : 本研究の目的は,サステナビリティ情報の訴求におけるメッセージ・タイプ(具体的 vs. 曖昧)が消費者の反応に与える影響について,情報の受け手である消費者のエシカル志向(高 vs. 低)を考慮して明らかにすることである。その背後にあるメカニズムを説明するために,情報の処理流暢性を概念枠組みに導入し,検証を行った。具体的には,架空のTシャツの商品ページを用いたオンライン実験(n=294)によって検証した。分析の結果,エシカル志向が高い消費者は,具体的なメッセージによる訴求が処理流暢性を高め,購買意向を向上させることが確認された。一方で,エシカル志向が低い消費者は,曖昧なメッセージによる訴求で購買意向が高まったが,処理流暢性の媒介効果は確認できなかった。これらの結果は,客観的には同様のメッセージ内容であっても,エシカル志向といった消費者特性によって情報に対する理解度とそれに伴う反応が異なることを示している。以上より,本研究は処理流暢性の知覚に与える新たな要因を明らかにするとともに,消費者のエシカル志向による受け取った情報への反応の違いとそれを踏まえたメッセージ設計の重要性を示した。 |
| キーワード : サステナビリティ 処理流暢性 エシカル志向 マーケティング・コミュニケーション |
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