ポスターセッションの報告要旨の |
日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.14 |
製品開発クラウドソーシングにおけるユーザーの学習過程 |
GTA分析によるアイデア創造プロセスとフォーマット項目の抽出 |
大伴 崇博 法政大学大学院経営学研究科博士課程 |
発行 : |
分類:一般報告 |
報告要旨 : 近年,製品開発クラウドソーシング(CS)の導入が拡大する中で,ユーザーから得られるアイデアの質をいかに高めるかは,企業にとって重要な課題である。先行研究では,アイデアフォーマットの設計がユーザーの思考を整理し,内省を促すことでアイデアの新規性や顧客便益の向上に寄与することが示唆されている。しかしながら,どのような質問項目がユーザーの自己学習を支援し,またどのような項目が学習や発想を阻害するのかについては,研究の蓄積は限定的であり,体系的な理解には至っていない。 本研究では,ユーザーが実際にどのように学習し,どのような思考プロセスを経てアイデアを創造しているのかを解明することを目的とし,グラウンデッド・セオリー・アプローチ(GTA)による質的分析を通じて,アイデアフォーマットの有効な設計項目を抽出することを試みる。具体的には,製品関与度や専門的知識水準の異なる二つの対象群に分けてインタビュー調査を行い,その比較分析を通じて,ユーザー特性が学習過程や有効なフォーマット項目の選択に与える影響を検討する。本報告では,先行研究レビューを踏まえた分析枠組みと,今後の調査設計の概要を示す。 |
キーワード : ユーザー学習 アイデアフォーマット設計 アイデアの質 ユーザー特性 |
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