ポスターセッションの報告要旨の |
日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.14 |
寺院をハブとした地域アーカイブズ構築の試み |
南アルプス市法源寺「お寺とつくる思い出ライブラリ」の実践 |
春木 良且 昭和女子大学現代ビジネス研究所 研究員 |
石井 奈保子 フリーランスエディター&ライター |
横山 瑞法 弘経山法源寺 住職 |
発行 : |
分類:一般報告 |
報告要旨 : 本研究は,南アルプス市法源寺との連携で実施中の「お寺とつくる思い出ライブラリ」プロジェクトを通じて,寺院を地域文化のハブとして活用した地域アーカイブズ構築と地域の活性化の可能性を探る。本プロジェクトでは,高齢者インタビューやワークショップを通じて,高齢者の口承記憶(果樹栽培,伝統行事,戦後生活など)を収集し,音声・テキスト・写真をデジタルアーカイブとして保存・公開を目指す。特に,寺院を単なる宗教施設ではなく,地域コミュニティの歴史的・文化的拠点として再定義する。 本発表では,寺院が持つ地域住民との信頼関係や親和性が,記憶収集や世代間交流に寄与する点に着目する。寺院の空間的・文化的特性が,高齢者の参加意欲を高め,地域の無形文化資産の保存に有効である点を強調する。そしてデジタルアーカイブの公開を通じた地域外への発信が,地域資産として,観光や教育等へ波及する可能性を検証する。これらの実践により地方都市における地域文化の継承と,寺院の現代的役割の再評価に新たな視点を提供することを目指す。 |
キーワード : 住民アーカイブズ 地方創生 南アルプス市 寺院 ソーシャルタギング |
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