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ポスターセッションの報告要旨の |
| 日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.14 |
| インフルエンサーに夢中になってしまう人は自分に自信がない人か? |
| ステレオタイプ内容モデルによる検討 |
| 小野 晃典 慶應義塾大学 商学部 教授 |
| 兪 嘉寧 慶應義塾大学大学院商学研究科前期博士課程 |
| 発行 : |
| 分類:一般報告 |
| 報告要旨 : パラソーシャル関係(以下、PSR)は,インフルエンサー推奨製品への態度や購買意図に影響を及ぼすことが知られている。しかし,既存研究は,自尊感情とPSR志向の関係性について一貫した実証結果を得ておらず,理論的整合性に課題を残してきた。本論は,ステレオタイプ内容モデルに着目し,対人関係における温かさが調整効果を持つということを示すことによって,この課題を解消することを試みる。 自尊感情(高・低)と対人関係における温かさ(高・低)を操作した2×2のシナリオ実験を実施し,被験者のPSR傾向およびインフルエンサー推奨製品に対する態度を測定した結果,被験者が感じた対人関係の相手の温かさが低い場合には自尊感情の高低を問わずPSR志向が高く,被験者が感じた対人関係の相手の温かさが高い場合にも低自尊感情者のPSR志向が顕著に高い傾向が見出された。 本論は,PSR形成における自己評価と対人認知の相互作用に着目することによって,被験者が感じた対人関係の相手の温かさが高く,かつ,自尊感情が高い場合に限って,PSR志向が低い,すなわち,インフルエンサーの影響を受けにくい,という新しい知見を見出した。 |
| キーワード : パラソーシャル関係 自尊感情 温かさー有能さ |
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