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 日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.14 
お茶の「言語化された価値」と「身体化された価値」
ー若年者の茶器使用による飲用体験頻度に基づく比較ー
高橋 望
株式会社クロス・マーケティング
瀧原 孝宣
株式会社伊藤園
水師 裕
国士舘大学 経営学部 准教授
発行 :
分類:一般報告
報告要旨 :
日本の伝統文化に関わる消費実践の減少と継承への懸念が広がりつつあり,文化実践の体験価値の再構築は重要な社会的課題である。本研究は,日本文化の消費実践として「茶器で淹れる緑茶体験」を取り上げ,その実践頻度が,当該体験に対する価値形成にいかなる違いをもたらすのかを明らかにすることを目的とする。方法として,はじめにWebによる質問紙調査を行い,体験価値に関わる想起語の自由記述とプリコード化された項目のリッカート評定を実施した。次に,高頻度実践者を対象に,茶器使用場面の動画撮影を依頼し,その動画の行動観察と半構造化インタビューを実施した。分析の結果,自由記述では低頻度実践者の方が語彙が豊富で情緒的な語が目立ち,高頻度実践者では語彙が少なく機能的な語が中心であった。一方,リッカート評定では,高頻度実践者の方が多くの価値項目を高く評価する傾向が見られた。この傾向に対し,高頻度実践者における行動観察とインタビューの分析結果を重ね合わせ,実践頻度の違いによる多層的な意味構造を捉えることができた。本研究は,日本文化の消費実践の頻度に応じたマーケティング戦略の再設計に資する知見を提供する。
キーワード : 日本文化 儀礼的消費 行動観察 半構造化インタビュー テキストマイニング


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