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ポスターセッションの報告要旨の |
| 日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.14 |
| エンタメ分野におけるダイナミック・プライシングの受容度 |
| ジャンル別の特性と価格表記形式がもたらす影響 |
| 菊池 一真 三井物産戦略研究所 研究員 |
| 辻 理絵子 同上 |
| 齋藤 翼 三井物産 |
| 鶴山 和人 同上 |
| 佐藤 博紀 ダイナミックプラス |
| 東浦 功治 同上 |
| 発行 : |
| 分類:一般報告 |
| 報告要旨 : 近年,収益最大化のための有効な手段として,プロスポーツや音楽ライブといったエンタメ分野でもダイナミック・プライシング(DP)の導入が拡大している。本研究は,国内の20歳以上の男女約1,100名を対象にしたインターネット調査を通じ,エンタメ5ジャンル(祭り・花火の有料観覧席/音楽コンサート/舞台・演劇/スポーツ観戦/美術館・博物館)におけるDPの受容度と,価格の表記形式が購入意向に与える影響を調査した。 その結果,DPは美術館・博物館以外のジャンルにおいて,席の位置による価格変動がある場合に半数前後が許容する結果となった。一方,美術館・博物館では,DPの適用を許容する消費者の割合は低かった。エンタメ分野におけるDPは,ジャンルの特性や消費者が認識するそれぞれの価値によって受容性が左右されることが示唆された。 また,価格表記形式による購入意向の違いを調べたところ,低価格帯の商品では金額表記が,高価格帯ではパーセンテージ表記が購入意向を高める傾向にあることが明らかになった。これは先行研究の「価格フレーミング効果」と一致するものであり,価格表記形式により消費者の心理的負担の軽減につながる可能性を示唆している。 |
| キーワード : ダイナミック・プライシング 消費者行動 フレーミング効果 収益最大化 エンターテインメント |
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