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ポスターセッションの報告要旨の |
| 日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.14 |
| キダルト消費の心理的要因に関する実証研究 |
| 小林 爽 中央大学商学部 学生 |
| 蓮實 莉奈 同上 |
| 江口 夏 同上 |
| 松尾 朋哉 同上 |
| 発行 : |
| 分類:U24ポスターセッション |
| 報告要旨 : 近年,子ども向けとされてきたキャラクターグッズや玩具などを大人が自分用に購入する「キダルト消費」が注目を集めている。少子化社会における玩具市場の拡大に加え,SNSの普及や実用性よりも楽しさや癒しといった情緒的価値が重視されるようになったことが背景にある。本研究では,キダルト消費を「大人が子ども向けの製品を購入したり,積極的に楽しむ消費スタイル」と定義し,購買意図にどのような心理的要因が影響を与えるのかを検討した。仮説の設定にあたっては,ノスタルジア理論や快楽的価値に関する先行研究を基盤とした。そこから,「補償・理想実現因子」「収集・コンプリート因子」「ノスタルジア因子」が購買意図を高めるという仮説を設定した。実証調査では18~35歳を対象に,代表的キダルト商材であるガチャガチャを題材に実験を実施した。その結果,「補償・理想実現因子」を除き,他の心理的要因はいずれも購買意図に有意な正の影響を与えることが確認された。特に「ノスタルジア因子」は最も強い影響を示し,懐かしさや過去の経験に基づく心理的要素がキダルト消費において重要な役割を果たしていることが明らかになった。 |
| キーワード : キダルト消費 ノスタルジア因子 収集・コンプリート因子 補償・理想実現因子 |
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