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ポスターセッションの報告要旨の |
| 日本マーケティング学会 カンファレンス・プロシーディングス Vol.14 |
| B2Bデジタル・コンテンツ・マーケティングが顧客エンゲージメントを高める条件構成 |
| fsQCAによる組み合わせパターンの探索的分析 |
| 西川 郷介 法政大学大学院経営学研究科 博士後期課程 |
| 発行 : |
| 分類:一般報告 |
| 報告要旨 : 本研究の目的は,B2B購買前段階における顧客エンゲージメントを高める要因の組合せを明らかにすることである。従来研究は個別要因の効果検証に偏っていたが,本研究では顧客視点によるコンテンツ評価と顧客特性の組合せに注目した。仮想購買シナリオに基づくオンライン実験を行い,fsQCAで分析した結果,複数の条件構成が高い顧客エンゲージメントをもたらすことが確認された。具体的には,功利主義的態度と教育・製品・販促コンテンツの組合せが各段階で中核的役割を担い,職位や製品親和性が段階ごとに異なる影響を及ぼした。一方,快楽主義的態度は初期や情報収集段階で補完的に機能するが,最終評価段階では限定的であった。また,逆説的事例分析により「製品親和性が高いにもかかわらず顧客エンゲージメントが低い」といった非対称事例も確認され,従来の重回帰分析では捉えられない複雑性が可視化された。これらの成果は,顧客の認知的解釈を媒介とするエンゲージメント形成メカニズムの理解を深めるとともに,B2Bデジタル・コンテンツ・マーケティングにおける段階別戦略や顧客特性に基づくパーソナライズ戦略の有効性を示している。 |
| キーワード : B2Bデジタルコンテンツマーケティング 顧客エンゲージメント カスタマージャーニー fsQCA 功利・快楽主義的態度 |
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